2021年も10月を迎えました。
この頃の季節は比較的お天気も安定して気候的にもとても過ごしやすい季節です。
今年は新型コロナ感染拡大の影響で観光地へのんびり旅行とはなかなかいかないでしょうけれど、お天気の良さそうな夜にはきちんと防寒対策を行って、家の近くからでも美しい秋の夜空をじっくりとお楽しみください!
くれぐれも油断して風邪などひかないように!!

ところで秋の星座って明るい1等星が南のうお座にあるフォーマルハウトくらいしかなくて、星座をたどるにも目立つ星があまり無いのでなかなか見つけられないというお話しをたまに聞きますよね。
そんな時の星空観察に役立つのが双眼鏡です。手軽に使えて、小さくても肉眼で見るよりもずっとたくさんの星が見えて来るので星空を眺めるのがずっと楽しくなります。特に最近は2倍くらいの低倍率ながら広い範囲が見渡せるようなタイプが人気です。幾つかのメーカーから星座観察向けとして販売されていますので星座の形を覚えたいという方には特におすすめです。こうした小型超広角タイプの双眼鏡は実はプラネタリウムでもなかなか役立ちますよ!

そして夜空のほうでは先月に続き、10月も夕方の空で西南西の低い空にはとっても明るい金星が見えています。
この時期の金星はマイナス4.2等ととても明るく目立っているのですが、今シーズンは夕方の空ではあまり高く見えていないので西から南にかけて見晴らしの良さそうな場所で眺めてみて下さい!これから日暮れの時間がだんだんと早くなると金星が見えてくる時刻も早くなってきますので金星が何時頃に見つかるか?という一番星探しもこれからしばらくの間行いやすい時期になってきます。

ところで、夕方の空で見える方角が依然と比べてずいぶんと変わってきていることに気が付かれたでしょうか??
金星が見やすくなってきた今年6月初めの頃からすると10月初めには何と63度も南寄りの空に移動していることになるそうです。。今月もまた見える方角が少しずつ変化していくみたいですので皆さんが金星を見ている場所で何かわかりやすい地上の目印になりそうなものを見つけておくと今後の変化もずっとわかりやすくなりますのでこれから年末まで追いかけてみて下さい!

そして空が少し暗くなってくる頃には木星も南東の空に見えて来ます。
今月初めの頃、木星の明るさはマイナス2.5等星!!これからの時期、実際の空で金星と木星でどちらが1番星になって見えるか確かめるのも面白そうです。明るさ的には金星の圧勝なんですが・・西の空の方が夕暮れの明かりが残っているので意外といい勝負かもしれません。その時には見えた時刻なども記録しておいてぜひこちらにコメントやメールでお知らせください

18時半頃には木星の右上に少し離れて0.5等星の土星も見えて来て、いつもなら明るい星が少ない秋の季節の星空ですが今シーズンはいつになく賑やかに感じられます。今年は木星と土星が2つともやぎ座に見えていますのでぜひこの珍しい様子を写真でも残しておきたいところです。
そして今月後半には普段なかなかお目にかかれない水星が明け方の空で見やすくなりそうなので楽しみです!
実は今月末の明け方は水星を見るには今年一番の好条件になるそうなのでまだ見たことが無い方はぜひ早起きして捜してみて下さい!。

水星といえば水星探査機「みお」がいよいよ10月2日、日本時間で8時34分に初めての水星スイング・バイを行うそうです。
https://twitter.com/ISAS_JAXA/status/1440586673318883331
今回はなんと水星上空200kmという至近距離を通過するそうです!こちらも無事に成功するようにみんなで応援しましょう!

ところで、星のきれいなところで夕方や明け方に夜空を眺めていると・・時々ゆっくりと移動していく光を目にすることが有ります。双眼鏡で眺めているとその頻度はとても多くなります。その殆どが地球の周りをまわっている人工衛星です。特に明るいのがサッカー場ほどの大きさを持っている国際宇宙ステーションです。上空を通過するときには木星程の明るさで見えることもあり、偶然見かけるとあれは何だろう??と思ってしまうほどです。国際宇宙ステーションがお住まいの地域から何時頃、どの方向に見えて来るかという予報は以下のサイトに詳しい情報が載っています。
https://lookup.kibo.space/
中ほどにある「きぼうを見る場所を選択」でお住いの場所を選べば見やすい日がわかります。宇宙で頑張っている星出宇宙飛行士をみんなで応援していきましょう!

☆はやぶさ2関連情報

先月、JAXAはやぶさ2ミッショントップページが新しくなりました。
http://www.hayabusa2.jaxa.jp/

新しいページでは次のミッションに向けての地球とはやぶさ2,そして目標となる小惑星との位置関係もわかりやすくなりました。
まだ見ていない方はぜひじっくりとご覧ください!
新しいトピックス記事もありますのでこちらもご覧ください!
https://www.hayabusa2.jaxa.jp/topics/20210901_ts3/

また、こちらでは「星の王子様に会いに行きませんか ミリオンキャンペーン2」に応募された方向けに下記のようなお名前の入った「乗車証」がダウンロードできますよ!!
https://www.hayabusa2.jaxa.jp/topics/20210630_MsgSearch/

そしてISASニュース9月号にもはやぶさ2の記事が載っていますのでこちらもぜひご覧ください!
https://www.isas.jaxa.jp/ISASNEWS/No.486/ISASnews486.pdf

はやぶさ2は拡張ミッションに向けて順調に運用中のようです。時々更新されますのでこちらも忘れずにチェックをしてみて下さい!
https://www.hayabusa2.jaxa.jp/news/status/

はやぶさ2の旅はまだまだ続きます。
「頑張れ! はやぶさ2!!」
これからもみんなで応援していきましょう!

2021年10月の月の満ち欠けは以下のようになっています。
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 7日(火) : 新月
14日(火) : 上弦
21日(火) : 満月
29日(水) : 下弦
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今月は8日頃までと28日以降ぐらいが概ね月明かりの影響が少ないようです。
月明かりが無ければまだまだ天の川も見やすい時期なのでお天気が良さそうな日を狙って街明かりが少ない場所にちょっと出かけて秋の美しい夜空を見上げてみて下さい!

会津での10月の日の出、日の入り時刻を先月の9月と比べてみると以下のようになりました。
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  月   日   薄明始まり    日の出      日の入り     薄暮終了
 9月  1日  3時 39分  5時 08分  18時 12分  19時 41分
10月  1日  4時 09分  5時 33分  17時 26分  18時 51分
10月 31日  4時 36分  6時 01分  16時 46分  18時 12分
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(StellaNavigator10/AstroArts.にて 会津若松市での時刻)

先月9月23日には秋分を過ぎましたので次第に日暮れの時間も早くなって来ます。
仕事帰りの時間でもだんだんと星が見えて来て楽しめそうですね!

それではそろそろ2021年10月の主な天文現象を見ていきましょう!!
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☆ 10月 5日(火) 明け方の空で新月前の細い月を見よう!

ちょうど一か月前の5日にもありましたが、今回も夜明け前の空で新月前の細い月を捜してみましょう!
夜明けの時刻も先月より遅くなったのと空の透明度も比較的良い時期なのでお天気さえよければとても細い月の姿が楽しめそうです。5日夜明け前、会津での月の出時刻は3時47分ですが月が細いので少し高度が上がってからの方が見つけやすいでしょう。ちょうど東の空にはしし座がほぼ姿を見せていて、月はしし座の後ろ足付近にあるので見つけるときの目安になりそうです。そして4時15分過ぎにはそろそろ薄明が始まる頃になりますが、真東から少し北寄りの空で高度も5度近くになるのでこの頃の時間帯がお奨めになりそうです。
今回は月の見える高度が低いのでとにかく東方面でなるべく低い空まで見渡せる場所を予め見つけておくのがポイントになります。
あとは低空に多少薄い雲などがあっても双眼鏡が有れば見つけやすくなりますので7~8倍の双眼鏡は必需品になりそうです。細い月は肉眼で見るよりも双眼鏡で見た時の方が月の細さを実感できますのでぜひ夜明けの空で印象が変わっていく月の姿をゆっくりと眺めてみて下さい!

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☆ 10月  9日(土)~10日(日) 夕方の西空で細い月と金星が接近!!

今月9日から10日にかけて夕方の空で1番星となっている金星のそばに細い月が並んだ様子を眺めることが出来そうです。
但し今回は9日が金星の右斜め下で約6.8度、10日は左斜め上で約7.3度程と少し間隔が広いので、今回の月と金星の接近はどちらかというと肉眼で見て楽しむのが良いかもしれません。でもその代わりに2日間楽しめて、しかも1晩での月の動く様子もはっきりとわかりますので是非お天気が良かったらどちらも見ておけると良さそうです。

それと空が少し暗くなった18時過ぎには双眼鏡なら金星の少し上にはさそり座の頭にある2等星のジュバが1度程まで接近しているのでこちらもしっかり見ておいてください!金星とジュバの接近は10日が最接近で間隔が0.9度程まで近くなるのでこちらもぜひご覧ください!

下の画像は9月10日夕方に月と金星が3.4度程まで接近した時に望遠レンズで撮影したものです。
この時には空全体に雲が広がっていましたが、月と金星のある西南西の低い空にだけ少し雲の薄い部分があってそこまで高度が下がって来るのを待って何とかとらえられた1枚です。見えていたのは僅か数分程でしたが雲の中で見えていたのがなかなか印象的でした。
今月はどんな景色を見せてくれるのか今からとても楽しみですね。

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☆ 10月 10日(日) 夕方の西空で月齢4の月がアンタレスと接近!!

10日夕方は少し離れた金星と月が並んだ様子が見られますが、この時にはもう一つ「月齢4の月とさそり座の1等星アンタレスが3度程まで接近した様子が眺められます。
月と金星の接近ほどの派手さはありませんが双眼鏡なら月とアンタレス以外にも周辺のさそり座の星が幾つか同じ視野内に見えてなかなかにぎやかな様子が楽しめそうです。接近が見られるのは夕方の空ですが空が少し暗くなってきた18時過ぎ頃の時間が見やすいでしょう!
こちらも忘れずに眺めてみて下さいね!

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☆ 10月 13日(水) 上弦過ぎの月で「月面X」が見られる!!

13日夜、20時前後を中心に欠け際から少し夜側に入ったところにアルファベットの「X」の形が浮かび上がって見える 通称「月面X」が今月も見られるようです。「X」の形が小さいので双眼鏡だと難しそうで、やはり望遠鏡が必要になりそうです。但し、「X」の形が小さいので双眼鏡だと難しそうで、やはり望遠鏡が必要になりそうです。

この時の月は月齢7で昼過ぎに上弦を迎えていて、20時頃だと南南西を少し過ぎて、高度も20度程とちょっと低くなってしまいます。
ですが前回の8月ではあいにくのお天気で月も見えませんでしたので今回は何とか見てみたいものです。
月面Xはクレーターがいくつか並んでいるところでその一部が崩れ、残っている高い縁の部分に横から太陽の光が当たって「X」の形が見られる珍しい現象です。きれいな形が見られるのは微妙な光の当たり加減が必要で、比較的日本で見られる条件の良い今年でもその頻度はおおよそ2ヶ月に1度、しかもちゃんとXの形に見えている時間はおよそ1時間程のなかなか貴重な現象になります。

下記の画像は今年6月に撮影したものです。
「月面X」が見られる場所の参考にしてみて下さい!

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☆ 10月 14日(木) 南の空で土星と月が接近!!

14日夜には月齢8の月と土星が約4.7度程まで接近した様子が見られそうです。
空が暗くなった18時半頃であれば半月を過ぎた月はほぼ南の空にあって、その少し上にポツンと光っている星が土星になるようです。
今回の接近、土星の明るさは0.5等と見やすい明るさで、さらに月とあまり近すぎないので上下に並ぶ様子は肉眼ではもちろん、双眼鏡でもなかなかのシーンとして眺められそうです。南の空で高度も30度程の見やすい位置にあるので皆さんお家からご家族一緒に眺めてみて下さい!
今年の土星がまだどこにあるのかわからなかったという方にも土星を見つけるまたとないチャンスになりますよ!
それと双眼鏡で土星を見たら土星の色合いもしっかりと確かめておいてくださいね!

月と土星が並んだ位置から少し東側にはマイナス2.5等で輝く木星もあります。翌日には月と木星の接近があるのでこの時の位置関係をしっかりと覚えておいてくださいね!時間に余裕があればこの時の月と土星、そして木星の位置関係を簡単にスケッチしておくのも良さそうです!

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☆ 10月 15日(金) 夕方の空で明るい月と木星が接近!!

15日夕方には月齢9の明るい月が木星と上下に並んだ様子が見られそうです。
まだ空の明るさが残っている17時半頃に南南東の空を見ると半月を過ぎて少し丸くなってきた月が見つかるはずです。そして、月の少し左斜め上をじっと見つめているとポツンと光る木星が見つかるはずです。今回は月と木星の間隔は約5度程なので肉眼でも、双眼鏡でもそれぞれ楽しめそうです。
また、空が少し暗くなってきた18時頃になれば月と土星の少し西側には土星も見えて来ます。1日前の月と土星の接近を見ていれば一晩での月の移動する様子が一目瞭然となりますのでできれば2日続けて観察出来たら良さそうです。上手く見れたらこちらもスケッチして14日と比較してみて下さいね!

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☆ 10月 16日(土) 夕方の西空で金星がアンタレスと接近!!

16日夕方には宵の明星の金星がさそり座の赤みを帯びた1等星アンタレスに約1.5度程まで接近した様子が見られそうです。
今月初めには金星の左上で17度程離れていたのが少しずつ接近していきますので最接近となる16日だけでなく今月初めの頃から夕方の空で金星が見えたら双眼鏡でアンタレスを捜してみて下さい!時々見ておくと徐々に間隔が狭くなっていく様子がわかって楽しめそうです。
11日以降なら両者の間隔が6度程になるので双眼鏡でも一緒に眺めることが出来ますね。晴れていたらですが、連日で眺めておくと徐々に接近していく様子も楽しめますよ!

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☆ 10月 18日(月) 十三夜のお月見!!

先月21日の「中秋の名月」は皆さん見られたでしょうか??実際にきれいなお月様を眺めていると・・日本でも古くからおこなわれてきたお月見の風習ってやっぱり良いなあと感じるのはやはり日本人だからでしょうか??

単純に夜空で見た月の輝き具合で比較すればお月見の季節の秋よりも寒い冬の方が上なのでしょうけれど・・日本から見た月では冬だと・・お月見するには夕食時の時間だと東側、やや北寄りにあって、南の縁側や庭先から眺めるには向いていなさそうなことや外で月をゆっくり眺めるには寒すぎる事なども配慮するとや・・やはりお月見は秋の季節が適しているみたいです。
秋の季節だと空が少し暗くなった頃の月もほどほど見やすい高さで南東の空にあり、更に地上の景色と相まって一つの風景として眺めて楽しむことが出来るのも日本人の感性にも合っているのでしょう。ですので完全に雲が無くてスッキリと晴れた夜空で見るよりも少しくらい月のそばに雲が流れているくらいがお月見にはちょうどいいのかもしれませんね。
そうしたこともあってか日本では旧暦の9月13日にも「十三夜のお月見」が行われてきました。今年の「十三夜のお月見」は10月18日になります。秋も深まり、今年の穀物の収穫を神様に感謝をしながら夕方のお月見を楽しむというのもなかなか良さそうです。「十三夜のお月見」は別名「栗名月」という言葉もあるようですから。

会津での月の出時刻は月齢12なので16時8分となりますがお月見には19時頃が適しているようです。せっかくのお月見なので何かお団子やお饅頭などを用意してのんびりと秋の景色を楽しんでみたいものです。写真だとなかなか明るい月と景色は輝度差が大きいのでなかなか見た目通りには写せませんので良かったらこの時の景色もスケッチで残せたら良いですね!

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☆ 10月 20日(水) 深夜の満月!!

今月は20日深夜、夜半前にちょうど満月となるようです。
ステラナビゲータのデータによると満月を迎えるのは日付が変わるちょっと前の23時57分となっていました。実際には満月となる時刻は朝や昼の時間帯になることも多いので満月を見たといっても双眼鏡や望遠鏡を使って見ていると満月の前後数時間程でも見え方がやはり違ってきます。今回のような夜中にちょうど満月を眺められるチャンスはぜひ逃さないで見ておきたいものです。この時の月は南を少し過ぎて高度も60度程と見やすい位置にあるのも好条件ですね。

ところで来月19日の満月には夕方から月食が見られます。今から楽しみですね。
月食は地球の影がずっと宇宙空間に伸びて行って、その影の中に月が入ることで欠けた月の姿を見ることが出来る天文現象ですが今回の満月では月の右斜め上で3度程離れたところに地球の影があるようです。今回は地球の影に月はかかりませんが、月の少し右上に地球の影が伸びて行っているんだなということを頭の片隅に置いて眺めてみると来月の月食を見た時の時の印象がまた違って来るでしょう。

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☆ 10月 21日(木)~月末頃 夜明け前の空で水星が見やすい時期を迎える!!

普段はなかなかお目にかかれない水星ですが10月25日に西方最大離隔を迎えるのに加えてこの時期の明け方の空では太陽の通り道となる黄道が地平線に対して立っているので比較的高い空で見ることが出来るまたとないチャンスの到来となります。加えてこの時期なら夏場に比べて透明度もずっと良くなってきていますから低空の水星を見つけるのは好条件となります。
この頃だとだいぶ夜明けの時刻も遅くなってきているので見やすい時間は明け方5時前後になりそうです。方角的には真東から少し南寄りの空でちょうど東の空には春の季節に見やすいしし座が昇っているのでその後ろ脚のほぼ真下を双眼鏡で捜してみて下さい!今月21日頃だと5時での水星の高度は5度を超えて来るので月末頃までが見やすいチャンスになります。お天気の良さそうな日を選んで、4時半ぐらいにちょっと早起きをして東の低い空まで見渡せる場所でぜひ水星を見つけてみて下さい!この頃の水星は薄明が始まっているものの0等級の明るさがあるので双眼鏡を使えば意外とハッキリ見ることが出来ますのでぜひ見ておいて下さいね!!

下記の星図は25日5時、会津での様子になります。
水星を見つけるときの参考にしてみて下さい!

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☆ 10月 29日(金) 明け方の空で下弦の月!!

今月29日には下弦の月となります。
特に今回はちょうど下弦となる時刻が明け方の5時5分となるようです。この時の月は南東の高い空に見えているはずです。
双眼鏡をお持ちの方はちょっと早起きして明け方の空でちょうど半分の形となった下弦の月の姿をじっくりと眺めてみてください!
今回のようにきれいに半分となった月を見るチャンスはあまりありませんので!

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☆ 10月 30日(土) 夕方の空に見えている金星が東方最大離角を迎える!!

夕方の空で美しい輝きを見せている金星が30日に東方最大離角を迎えます。
金星は地球よりも太陽に近い軌道を回っている為に地球と金星の位置関係によって太陽からどれだけ離れて見えるかが変化していって、今回は30日に地球から見た金星が見かけ上太陽に対して東側に約47度と最も離れたような位置関係になります。

下記の星図は10月30日18時での惑星の位置関係になります。
地球から金星に向かって線を引いてみると・・この頃が太陽から最も離れて見える位置関係なのだとわかりますね。そして25日に西方最大離角を迎えたばかりの水星が太陽から離れて見やすいことや火星が太陽の向こう側にあって見えにくいことなどがこの図からもわかります。

金星は今回の東方最大離角を過ぎると見かけ上太陽との離角は小さくなっていきますが、これから地球に追いついて来る為に次第に接近して望遠鏡で見た時の形や大きさの変化が短期間でかなり変化していきます。更にこれから徐々に見かけの明るさも増してきますのでこれから年末にかけての金星はとても楽しみな時期を迎えます。最大離角を迎えたころの金星は望遠鏡で観察するとちょうど半月のような形で見えています。このあと徐々に欠けながら大きく見えて来るようになります。

望遠鏡をお持ちでない方は田村市にある星の村天文台などに出かけて大きな望遠鏡で金星の姿をぜひ確かめてみてください!
https://www.city.tamura.lg.jp/soshiki/20/yakankoukai.html
※ 現在は予約制となっているようです。
金星を見るには早めの時間がお奨めになります。

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