画像提供 アストロアーツ https://www.astroarts.co.jp/

新年あけましておめでとうございます!
いよいよ2023年のスタートです!

今シーズンの冬は平年に比べて雪が少なめかなと思っていましたが昨年のクリスマスに合わせたかのような寒波がやってきて前項各地で大雪に見舞われたようですので油断は禁物ですね!温暖化が進行すると日本海での水温が上がって蒸発量が増えるのでかえって大雪になるパターンもあるようなので普段から大雪に備えた準備も大事になります!

新年が始まったということで、2023年に見られることがわかっている主な天文現象を先にご紹介したいと思います!
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1月  1日 夕方の空で惑星が勢ぞろいに!!
夕方の西空に宵の明星の金星と水星が見えてきたおかげで西から水星・金星・土星・木星・火星の5惑星が見られそうです。金星はこの後は夕方の空で1番星として7月頃まで楽しめそうです!地球から遠ざかっていく火星は少しずつ暗くなりながら秋ごろまで夜空を大きく移動していきますのでそうした様子も追いかけたいですね!
 
4日  しぶんぎ座流星群がありますが極大予報が昼なので今年の出現は少なめかもしれません。
23日 夕方に月と金星と土星が接近! そして土星はそろそろ見納めです

2月 11日 昨年3月に発見されたZTF彗星が2月はじめに地球に接近して5等星くらいになる予報!
       双眼鏡で見えるくらいになりそうなので予報通りに明るくなって欲しいですね!

3月  2日 金星と木星が大接近! そして木星もそろそろ見納めの時期に!
   24日 夕方に金星と細い月が上下に並んで見える
 
4月 11日 夕方の西空で金星とすばる(M45)が接近!
   20日 部分日食ですが残念ながら会津からは見られません。

5月 23日 夕方の空で細い月と金星が並んで見える!

6月 22日 夕方の西空で細い月と火星、金星の3天体が集合!

7月 10日 夕方の空で見えている金星が最大光度に! 金星はこのあと高度が低くなり後半には見納めになります!

8月 13日 ペルセウス座流星群が極大 月明かりなく好条件!
   28日 土星が衝を迎えてこれ以降見やすい時期を迎える!

9月 月初め 明けの明星の金星が夜明け前に東の低い空に見えて来る!
   18日 夜明け前の空で金星が最大光度を迎える!
   21日 さそり座の1等星アンタレスが月に隠される星食
   29日 中秋の名月

10月 29日 明け方の空で部分月食  満月の左下がわずかに欠ける現象ですが会津からも見られそうです。

11月  3日 木星が衝を迎える これ以降暫くの間木星が見やすい時期になります!
 
12月 14日 ふたご座流星群が極大を迎える こちらも月明かりの影響が殆どない好条件です!

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 2023年に見られる主な天文現象は以上になります。ですがこれ以外にも毎年予想外のことがいくつも起こることがありますのでそちらも楽しみにしたいですね!!

昨年10月から国際宇宙ステーションで長期滞在を行っている日本人宇宙飛行士の若田光一さんの話題もニュース等で流れているので関心をもつ方も増えているでしょう。

JAXAの特設サイトはこちら
https://astro-mission.jaxa.jp/wakata/
滞在中のミッションレポートなどの情報も時々アップされますのでチェックしてみてください!

若田宇宙飛行士が滞在中の国際宇宙ステーションは明け方か夜明け前の時期に肉眼でも明るく光りながら夜空を移動していく姿を肉眼でも観察することが出来ます。以下のサイトで国際宇宙ステーションが見える日時や方向などの予報がありますのでこちらもチェックしてみてください!
https://lookup.kibo.space/observation/kitakata/

こちらの予報では観察地点を喜多方に設定してありますので会津方面ではほぼこちらの予報で大丈夫ですが、たまに行われるISSの軌道修正などの影響で予報が変わることがありますので観察する前にはもう一度予報を再確認しておきましょう!

☆はやぶさ2関連情報

☆JAXAはやぶさ2ミッショントップページ
https://www.hayabusa2.jaxa.jp/

こちらにあるはやぶさ2関連のニュースでは運用状況報告やはやぶさ2壁新聞などもありますのでぜひ
チェックしてみて下さい!
https://www.hayabusa2.jaxa.jp/news/
https://twitter.com/haya2_jaxa

こちらは先月22日のニュースになったはやぶさ2イオンエンジンに関する記事です。
https://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000280896.html

それに対してはやぶさ2ミッションチームではイオンエンジンが宇宙空間での長期運転による性能低下による問題の検証及び研究からこれからの運用に向けて対策を思案中のようです。拡張ミッションに向けて少しでもイオンエンジンの劣化を抑えて延命させるための研究はとても大事です
ので。
https://www.hayabusa2.jaxa.jp/topics/20221223_IES/

こちらはISASの研究発表で小惑星リュウグウにおける水の存在についての考察がありましたのでぜひご覧ください!
https://www.isas.jaxa.jp/topics/003272.html

こちらは小惑星りゅうぐうから採取したサンプルの研究をもとに、現在の地球の成り立ちに関する研究成果です。
https://www.asahi.com/articles/ASQDD6TX6QDDULBH00H.html

はやぶさ2の旅はまだまだ続きます。
「頑張れ! はやぶさ2!!」
これからもみんなで応援していきましょう!

2023年1月での月の満ち欠けは以下のようになっています。
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満月  7日(土)  
下弦 15日(日)  
新月 22日(日)  
上弦 29日(日)  
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新月前後の数日間は月明かりの影響が少ないので純粋に星空を楽しむには良い時期になります。星見に出かける計画を立てるときにはこの頃がお奨めなので毎月新月の日はチェックしておきましょう!
会津での1月の日の出、日の入り時刻を先月の12月と比べてみると以下のようになります。
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 月   日   薄明始まり   日の出      日の入り     薄暮終了
12月 1日  5時 03分  6時 33分  16時 25分  17時 55分
 1月 1日  5時 21分  6時 52分  16時 35分  18時 06分
 1月31日  5時 15分  6時 43分  17時 05分  18時 32分
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(StellaNavigator11/AstroArts.にて 会津若松市での時刻)
 
上の表を見て頂くと明け方の薄明や日の出時刻は12月初めと1月末でもさほど時間差はありませんが夕方の日没時刻と薄暮終了時刻はだいぶ違うことがわかります。ですので本格的な冬はまだこれからも続きますが日暮れの時間は仕事帰りなどでも着実に遅くなっているということは感じられるはずですので頑張って寒い冬を乗り越えていきましょう! 冬は気温も下がって空気中の水蒸気量が減るおかげで上空の透明度が良い日が多くなって美しい星空を楽しむには絶好の季節です。しっかりと防寒対策をして今月もゆったりした気分で星空を楽しんでくださいね!

それではそろそろ2023年1月の主な天文現象を見ていきましょう!!
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☆1月 1日(日)~ 2023年の初金星を見つけよう!!
 
 昨年末くらいから夕方、西の低い空に宵の明星の金星が見えてきています!
 まだかなり低空ですがマイナス4等星という極端な明るさのお陰で低空に雲などがなければ肉眼でも見つけられるはずです。昨年のうちにもう見つけたよっていう方も、そしてまだ見ていないという方にも2023年になってからの初金星の姿をぜひ見つけてみて下さい!丁度お正月休みという方も多いでしょうから夕方に見えてくる時間に合わせて西から南西の方角が低い空まで見渡せるような場所から探してみて下さい!

時間は17時頃から、南西と西南西のほぼ真ん中くらいの低い空を双眼鏡で探せばまだ明るさの残る空にポツンと光る金星の姿を見つけることが出来るはずです。そして17時10分頃にはもう肉眼でも見つかるでしょう!もしうまく発見できたらこの後、遠くの山に沈んでいく様子もぜひ観察してみてくださいね!空がまだ明るさの残る時間帯ならスマホのカメラでも望遠モードで撮影できるのでお試し下さい!
金星はこれから少しずつ夕方の空で高くなってきて5月初めの頃がもっとも高く見えるようになりますのでしばらくのあいだ明るい1番星となって夕方の空を飾ってくれそうです!また、今月3日くらいまでなら金星の右斜め下にある水星も双眼鏡を使えば見えるかもしれません。水星はその後急に高度が低くなり太陽の近くにあってしばらくは見えなくなりますが1月後半になって今度は明け方の東の空に見えてくるようです。

そして今年初めの夕方の夜空には東から火星、天王星、月、木星、海王星、土星、金星、水星が下の図のように大きなカーブを描いたラインで見えています。実際の夜空では天王星と海王星は肉眼では見えませんし水星もすぐに沈んでしまいますが、丁度地球から見た惑星がすべて同時に見えているのもとても珍しい出来事のようです。

この時の太陽系を地球の北側から遠く離れて見下ろすようなアングルで見た時が下の図になります。地球からそれぞれの惑星にラインを引いて上の図と比較すると位置関係がわかりやすくなりそうです。

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☆ 1月 3日(火) 夕方の空で月と火星が接近!

空が暗くなりかけた18時前の時間に東の空では月齢11の明るい月と赤っぽく見える火星が並んだ様子が見られそうです!
火星は先月初めに地球との最接近を過ぎて徐々に遠ざかりつつありますがこの時でも火星の明るさはマイナス1等星と明るいので月と火星が並んだ様子は肉眼でも十分に観察できそうです。両者の間隔は18時頃だと5度ちょっとなので双眼鏡をお持ちの方はぜひ月と火星が並んだ様子もじっくりと観察してみてください!

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☆ 1月 4日(水) しぶんぎ座流星群が極大!!

8月のペルセウス座流星群と12月のふたご座流星群とともに年間三大流星群の1つに数えられているしぶんぎ座流星群が4日に極大日を迎えます。
ところがこのしぶんぎ座流星群は他の2つに比べて活発に活動する時間がわずか数時間程度と短いのでピークが日本の日中だったりすると見られる数が少なくて・・本当に3大流星群のひとつなの??と疑ってしまうこともよくあります。今年はまさにそんな年でピーク予報が日本時間で4日12時になっています!ですので過度な期待はできませんがしぶんぎ座流星群の放射点がある程度昇った4日2時頃から5時過ぎの夜明けまでが狙い目になりそうです。下の星図は4日2時のものですが真ん中近くにあるしぶんぎ座流星群の放射点の位置は北斗七星のひしゃくの位置からおおよそはわかるのでもし流れ星が飛んだのを見た時には流れた方向を逆にたどってこの放射点付近を通るかどうか確かめてみましょう!
4日2時頃だと月齢11の明るい月がまだ西の空にあるので月の反対側の空を中心になるべく広い空を見渡せるようにして観察してみて下さい!


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☆ 1月 7日(土) 2023年最初の満月!

7日には今年最初の満月を迎えます!
実際に満月となるのは7日8時過ぎですので夕方に月が見えてきた時には少しだけ欠け始めています。空が暗くなってきた18時頃に月は東北東の低い空に見えているはずです。そして月の高度が上がって見やすくなった20時頃にはちょうどふたご座の1等星ポルックスも月のすぐ左にポツンと見えるはずです。月が明るいので双眼鏡を使ったほうが見やすそうですね。

冬場の満月は南の空に来た時に高い空に見えることが知られていますのでこの様子もぜひ確かめてみて下さい!会津での月の南中時刻は夜半を過ぎた24時22分になります。ちょっと遅い時間ですが会津から見た時、地平線からの月の高さは78度にもなります。パッと見た感じではほぼ頭の真上近くに感じるくらいになるでしょう!季節によって満月の見える高さの違いを確かめる良いチャンスなのでぜひ寝る前に御覧ください!

ちなみに1月の満月は別名ウルフムーンとの呼び名があるみたいですね。寒い冬の季節にピッタリの名前です!ぜひ周りの方にも教えてあげて下さいね!

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☆ 1月 15日(日) 下弦の月!!

今月の月は15日のお昼前に下弦を迎えるようです。
ですのでほぼ半分の月を見たい時には15日の明け方のほうが良さそうです。会津での薄明が始まる時刻は5時22分ですのでこの頃の時間にちょっと早起きして南の空を見上げればほほ半分の月が見られます。この時にはおとめ座の1等星スピカが月の少し下に4度くらいの間隔で見えているはずなので探してみて下さい!下弦の月なので肉眼でも見つけられるはずですが双眼鏡をお持ちの方はぜひ月とスピカを一緒に眺めてみて下さい!

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☆ 1月 20日(金) 夜明け前の空で細い月を見つけよう!!

今月の月は22日に新月を迎えますが、その前に夜明け前の空で細い月を探してみましょう!
チャンスは2日前の20日の明け方で6時前くらいから南東の低い空を双眼鏡で探せば見つかりそうです。月の見える高さは6時の時点で5度くらいになっているはずです。この時の月齢は27.4とかなり細いので空が明るくなり始めると急に見えにくくなってしまうのでなるべく低い空まで見渡せる場所がお奨めですね!そして今回の細い月の少し左には約10度ほど離れて水星も見えているのでこちらも双眼鏡で探してみて下さい!この時の水星の高度は6度くらいなので月より少し高いくらいです。
冬の夜明けの空は寒いですがとても美しいのでそうした景色も一緒に楽しんでみてください!

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☆ 1月 23日(月) 夕方、西の低空でとても珍しい3天体の集合!!

23日の夕方の空では次第に見える高さを上げてきている金星がそろそろ見納めとなる土星と大接近となります!
金星と土星の間隔はわずか0.6度!月の見かけの大きさが0.5度なのでイメージとしては月の両側に金星と土星が並んだくらいです。
その様子はぜひ双眼鏡でも、もし可能でしたら望遠鏡でも見てみたいですね!しかも金星と土星の左下には月齢1.5のとても細い月もあり、間隔も4度くらいしか離れていないので双眼鏡では金星と土星、そして細い月まで一緒に見られるという滅多にない大チャンスになりそうです。
見える方角は西南西から少しだけ南寄りで出来ればあまり高度が低くならない17時30分頃から双眼鏡で捜してみましょう!
金星と土星の最接近は23日の夕方ですが、その前後でも1日毎の変化は割と大きいのでお天気が良かったら双眼鏡でも追いかけたいですね!
土星はこのあと次第に太陽のそばに移動して行って今シーズンの終わりを迎えます。

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☆ 1月 26日(木) 夕方の空で5日月と木星が接近!!

夕方の空に見える木星も1月後半になって来ると次第に西側へ見えてきています。
26日夕方にはそんな木星と5日月が約3度くらいまで接近した様子が見られそうです。見やすい時間は18時頃、南西の空で高度40度付近の空に注目ですよ!まだ少し明るさの残った空で肉眼でも並んだ様子はわかりやすいでしょう!双眼鏡ならもう少し暗くなった18時半頃になると木星のそばに4個のガリレオ衛星も見えてくるはずです。ピントをしっかり合わせて、手振れしないように双眼鏡を持った肘を手すりなどに載せて確かめてみましょう!木星のそばに見えるガリレオ衛星は4個とも木星の周りを1周する日数が異なるので毎日違った並び方で見えるのでこれからの残りシーズン、お天気の良さそうな夕方に確かめてみるのも面白そうです。会津そらの会で行った組み立て望遠鏡教室で作った15倍の望遠鏡なら三脚に載せれば双眼鏡よりも衛星は見やすいので持っている方はぜひ活用してみて下さい!

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☆ 1月 31日(火) 東南東の空で月と火星が接近!

1月の最後、31日夜には東南東の空で月齢10の月と赤っぽく光る火星が2.5度まで接近した様子が見られそうです。
3日にも月と火星の接近があり今月2度目の接近ですが今回の方が月と火星の間隔が近いのでお見逃しなく!!火星の明るさはまだ0等星なので今回の接近も18時頃なら肉眼でも十分楽しめそうです!双眼鏡なら月と火星を同時に見られますのでお持ちの方はぜひ双眼鏡で眺めてみて下さい!明るい月と火星を一緒に眺めると火星だけを見た時よりも何となくあの独特の赤みがかった色合いがわかりやすいのでそんな様子もぜひ確かめてみて下さい!

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