4月に「塩原モデル」まもなく公開!とお知らせした
「はやぶさ2」実物大モデルの続報です。

那須塩原の新井幸恵さんからお知らせいただいた文を元にお届けします!
(文中「」は、新井さんのFacebookより)

「2014年4月25日、栃木県那須塩原市塩原小中学校の開校記念式典。
 虹を浮かべた青い翼を煌めかせ、4基のイオンエンジンの光も眩しく
 威風堂々の登場に、会場が沸き立つ!」

体育館檀上に足場を組んで吊り下げられ、遠くを目指し飛んでいく姿は
写真で見てもすごい迫力。
これは生徒さんたちには内緒のサプライズ。保護者と先生、地元の方々が
秘密裏に進行したプロジェクトが、ここに完遂したのです!

画像提供 櫻井恵美さん
画像提供 櫻井恵美さん

イオンエンジン、本物みたい(本物見たことないけど!) 画像 新井幸恵さん
イオンエンジン、本物みたい(本物見たことないけど!) 画像 新井幸恵さん

本体下部とパドル裏面 画像 新井幸恵さん
本体下部とパドル裏面 画像 新井幸恵さん

画像提供 岡山宇宙教育懇談会様
画像提供 岡山宇宙教育懇談会様

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プロジェクトの中心メンバーだった先生にお伺いした制作経緯を少し。
那須塩原の冬季の気温は氷点下。仕事を終えた製作メンバーが集まるのは夜。
お祭りの山車をしまっておく山車小屋を外界と隔てるものは薄いトタン。
厳しい環境の中、熱い想いの方々の手によって「塩原はや子」は作られた。

太陽電池パドルの両端含めると幅6m 奥行き6m 高さ2m。とても、大きい。
作っているうちに重量は200㎏を超えたと思われ、式典での吊り下げが果たして
可能かどうか、確かめるため4月15日に実験が行われる。

「満月で星空が見えているにもかかわらず、なぜか「はやぶさ2」の周囲だけ大量の降雨。。
 『なんでここだけ雨が降るんだ?やめとけってことなのか?』
 しかし、頑丈に造られた鉄骨の腕(パドルの支柱)にワイヤーをかけた吊り下げは成功、
 宙に浮かんだ「はやぶさ2」の姿に一同息を呑んだそうです。
 『こうやって宇宙を飛んでいくのか・・・』
 雨に濡れて、満月の光に照らされた「はやぶさ2」は、大変に美しかったと。。」

画像 船山高伸さん(塩原モデル製作チーム)
画像 船山高伸さん(塩原モデル製作チーム)

こうして「はやぶさ2」の実物大精密模型は無事完成し、式典の最後で
天空に向かって飛んでいくような最高の姿勢でお披露目されました。
前日に「HAYABUSA -BACK TO THE EARTH-」を観たという生徒たちは、
実物大の後継機が目の前に現れたとき、、、幻が現実になったような感動を
覚えたのではないでしょうか?!

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皆様にお知らせ! 魂の込められたこの模型が、実際に見られます!
日本宇宙フォーラムさんへ寄贈された機体は、茨城県のつくばエキスポセンターに
展示され、誰でも見られるようになっています!

 つくばエキスポセンター 特別企画・夏の特別展示
 http://www.expocenter.or.jp/?post_type=event&p=14374

つくば展示風景 画像 村松利一
つくば展示風景 画像 村松利一

こんなに大きいの! (画像 新井幸恵さん)
こんなに大きいの! (画像 新井幸恵さん)

はやぶさ2の手前の展示パネルには・・・
「子供達が大きな夢に向かい、あきらめることなく努力し
 大成することを願っています。製作スタッフ一同」

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「”夢と挑戦と学びと仲間”  学校はかくあれかし!
 子どもたちよ、夢に向かってあきらめず大きく育て!
 山間の小さな学校の開校を祝うものとして製作されたという生い立ちを
 背負いながら、世界に先駆ける小惑星探査を広報・支援するために
 塩原から全国に飛び立て!

『世界のどこにもない宇宙開発を文化として育てている国に、
 日本がなりつつあるのだ』
(寺薗淳也先生「はやぶさ君の冒険日誌」あとがき)」

そうだ、宇宙開発も学校も、地域の方々の応援も、文化活動・・・!

何もかも手作り。

太陽電池貼り付け・・地道な作業 画像 新井幸恵さん
太陽電池貼り付け・・地道な作業 画像 新井幸恵さん

こんなものが・・・ホームセンター通いの成果 画像 新井幸恵さん
こんなものが・・・ホームセンター通いの成果 画像 新井幸恵さん

学校に貼りだされていた製作経緯が泣かせます。
”小中学校の子供達の夢と希望をこの塩原モデルに込めた。
 このモデルの製作と展示作業にはたくさんの困難があった。
 しかしそれを乗り越えることができたのは、塩原を愛する人たちの
 チャレンジ精神と忍耐力、そして様々な技術力のおかげ。”
画像 新井幸恵さん
画像 新井幸恵さん

夢と挑戦と学びと仲間・・・。学校と宇宙が、とても近くに感じました。
 今までないことをするには挑戦しかない。
 想いと力を合わせて何かを成し遂げる。
塩原モデルは、子どもたちに伝えたい大切なことを全身で表現しています。
模型とともに製作の経緯を語り継ぎたいですね!

塩原モデルは、つくばでは9月30日までの展示のよう。その後はどうなるでしょう?
可能であれば東京圏を飛び出して、東北や北海道、近畿や関西、九州、、、。
「はやぶさ2」打ち上げの舞台である鹿児島はとても良いですね!
全国を巡って大勢の人に見てもらえることを願っています。

皆さんも是非、見に行ってください。「塩原モデル」を。。。
そして応援してください!「はやぶさ2」を!!
これだけ熱くなれる、世界初のプロジェクトです!!!

※会津そらの会と「塩原モデル」
4月のブログにありますが、記念行事担当の先生と知り合った関係で応援してきました。
新井幸恵さんは先生の家族の方で、会津そらの会は外部の者です。
小中学校の校長先生がお許しくださったとお聞きし写真等を載せさせていただきました。

メンバー二人とオマケが、ちょっとだけ製作手伝いと式典にお伺いしました。
「はやぶさ」「はやぶさ2」の、人と人を繋げる力は本当にすごいですね!
あ、そうそう。那須塩原の名物、スープ焼きそば美味しいですよ!
人も温かくて、塩原好きになりました! また行きたいな☆

スープ焼きそば 画像チモトヨウコ
スープ焼きそば 画像チモトヨウコ