画像提供 アストロアーツ http://www.astroarts.co.jp/ 上旬は21時ごろ、中旬20時頃、下旬は19時頃

新年明けましておめでとうございます。

昨年は新型コロナウイルス感染の影響がとても大きく私たちの生活も突然大きく変わりました。
12月には第3波とも呼ばれる感染拡大が県内でも増え続けていて、入院・治療の医療体制が心配される状態で年末を迎えてしまっています。
こうした感染拡大を防ぐには一刻も早いワクチンや効果的な治療薬の開発が必須となるでしょう。
それまでは私たち一人一人がしっかりと感染拡大を防ぐ予防対策を徹底していかなくてはなりません。
昨年冬の感染拡大の状況も踏まえながら家庭などでもできるだけ行っていきたいですね。

そんな中、12月6日に6年にもわたる長旅から無事にミッションをやり遂げて小惑星リュウグウの砂が入った帰還カプセルを届けてくれたはやぶさ2の偉業はとても嬉しい、そして明るい話題となってくれました!
さらに無事に回収されたカプセル内には当初の予定(0.1g)のなんと54倍もの砂や石が採取されているという予想を超えた結果がわかって、まさに大漁祈願が実現したということに嬉しさも倍増でした!
今回はやぶさ2が持ち帰ってきたリュウグウの砂や石から詳しい分析でどんなことがわかってくるのか今からとてもわくわくしています。
http://www.hayabusa2.jaxa.jp/topics/20201225_samples/index.html

初代はやぶさが数々の苦難を乗り越えて無事に地球に帰還してカプセルを届けてくれたことが、翌年発生した東日本大震災から立ち直る勇気をもたらしてくれたように、はやぶさ2の成果を胸に今年1年も上を向いて頑張っていきましょう!

2021年を迎えたところなので今年1年でどんな天文現象があるのか簡単にご紹介しておきたいと思います。
まず日食ですが,今年は金環日食が6月に,皆既日食が12月にありますが・・残念ながらどちらも日本からは見ることが出来ません。
なので今年はライブ中継で見ることになりそうですが今からとても待ち遠しいですね。
その代わりに今年は5月に皆既月食。そしてほぼ皆既に近い部分月食?が11月に全国で見られるようなので楽しみです。
昨年は3回も月食がありましたが、どれも半影月食というわかりにくい現象でしたので久々の赤みを帯びた皆既月食をご家族で楽しんで頂ければと思います。

惑星では明け方の空に見えていた金星は次第に太陽の近くになって見られるのも1月半ばまでになってしまいます。
ですが、5月頃になるとようやく夕方の西空低くに宵の明星として美しい姿を見せてくれるようです。
11月にはまだ白昼ですが久し振りの金星食もあるようです。
夕方には細い月に寄り添った眩しい程の宵の明星が見られそうなのでこちらも楽しみです。

火星は地球から次第に遠ざかって夜空の中でも目立たなくなっていきますが、星座の中を大きく移動していって7月末くらいまでは夕方の低い空に見ることが出来るようです。

昨年末に大接近となった木星と土星は今シーズンは少し離れて8月半ばになると20時頃に南東の空に昇ってきて見頃を迎えます。
今年の土星はやぎ座に,木星はみずがめ座の近くにありますので11月頃までは見やすい時期がありそうです。
昨年は途中から感染拡大防止の為に休止となってしまった市内での観望会、今年は再開出来ると良いですね!
また大きな望遠鏡で月や惑星の様子を見て頂けたらと思います。

流星群では年明け早々のしぶんぎ座流星群が月明かりはあるものの極大が日本でも夜中頃の予報なので期待できるかも知れません。
そして8月のペルセウス座流星群は夕方早めに月が沈んでしまうのでほぼ月明かりの無い空で楽しめそうです。

他には月面Xが比較的見やすいチャンスが多いのも狙い目ですね。
昨年はまだ明るい時間だったり深夜で月が低くなっていたりしてまともに見られる回数が少なかったので今年は是非注目してみましょう!(見るには望遠鏡が必要になります)

いきなり望遠鏡では難しいかも?・・と言う方には双眼鏡もお奨めですね。
特に月食や月と惑星などが接近した様子を楽しむには双眼鏡は望遠鏡よりもきれいに見えたりしますので。
家に双眼鏡をお持ちの方は是非夜空に向けてみて下さいね!

☆はやぶさ2関連情報
http://www.hayabusa2.jaxa.jp/

JAXAはやぶさ2ミッショントップページからは次のミッションに向けて旅立ったはやぶさ2までの距離が表示されています。
時々でもチェックしてみて下さい!

NHKのはやぶさ2 特設サイトにも新しい情報が載っていますので是非ご覧下さい!
https://www3.nhk.or.jp/news/special/hayabusa2/

はやぶさ2の旅はまだまだ続きます!
「頑張れ! はやぶさ2!!」
これからもみんなで応援していきましょう!

2021年1月の月の満ち欠けは以下のようになっています。
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 6日(水) : 下弦
13日(水) : 新月
21日(木) : 上弦
29日(金) : 満月
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1月は下弦を迎える6日頃~16日頃までは月明かりの影響が少なく星見には適した時期になります。
冬ならではの美しい星空をじっくりとお楽しみ下さい!

会津での1月の日の出、日の入り時刻を先月の12月と比べてみると以下のようになりました。
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月  日    薄明始まり    日の出     日の入り     薄暮終了
12月 1日  5時 03分  6時 33分  16時 25分  17時 55分
1月  1日  5時 21分  6時 52分  16時 36分  18時 06分
1月 31日  5時 15分  6時 42分  17時 06分  18時 33分
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(StellaNavigator10/AstroArts.にて会津若松市での時刻)

本格的な冬の季節はまだまだこれからですが、昨年12月21日に冬至を過ぎたことで着実に1月中でも昼の時間が延びて行きます。
特に日没時刻や夕方暗くなる時間が遅くなってきていることを月末頃にはきっと体感できるはずです。
まだまだ寒い季節は続きますがしっかりと防寒対策をして、冬ならではの賑やかな星空と美しい夜空を楽しんでみて下さい!

それではそろそろ2021年1月の主な天文現象を見ていきましょう!!
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☆ 1月 1日(金)~ そろそろ見納めとなる明けの明星を見てみよう!!

今の季節、かなり寒い時期ですからなかなか早起きというのは皆さん大変かも知れません。
ですが、今の時期なら5時30分頃に東南東の低い空から昇って来る美しい明けの明星が姿を見せてくれます。
金星はこのあと次第に明け方空で見える高さが低くなり中旬頃には見納めの時期を迎えます。
ですのでお正月休みのうちにもし明け方お天気が良さそうな日があればちょっと早起きして捜してみて下さい!
金星は明るいので6時を過ぎてもまだ肉眼で見ることが出来ますので2021年が良い年になることを願って1度くらいは見ておきたいものですね!

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☆ 1月 1日(金)~ 16日(土)頃まで 夕方、西南西の低空で接近中の木星と土星を追いかけよう!

先月21日には実に397年ぶりの超大接近となった木星と土星ですがその後は次第に離れつつあります。
そんな木星と土星は今年に入っても2週間程は夕方、西南西の超低空で双眼鏡を使えばまだ見ることが出来そうです。(中旬になってくると土星の高度が先に低くなるので条件は厳しくなります)
お正月休みのうちだけでもなるべく西側の低い空まで開けた場所にちょっと出かけて見れると良さそうです。
日没時刻は6日で16時40分頃なので日没後30分ぐらいを目安に捜してみて下さい!
この時期を過ぎると土星と木星は太陽の向こう側に位置するのでしばらくは見ることが出来なくなりますのでもしお時間に余裕があればどこまで見られるか追いかけてみて下さい!

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☆ 1月 3日(日) 深夜にしぶんぎ座流星群が極大を迎える!

年間3大流星群のひとつでありながら、ピーク時間が僅か数時間と短い為に日本で昼の時間にピークとなるとさっぱり見られなくて??となってしまうしぶんぎ座流星群ですが,今年のピーク予報では3日夜23時と
今回は久し振りにそこそこの出現が見られるかもしれません。
放射点はうしかい座の頭の上にあって目安にするには北斗七星の柄から少し下の方と思っていれば良さそうです。
実際には23時だと放射点の位置がまだ北北東の低い空なので夜半頃から数時間が狙い目となりそうです。
この夜にはしし座に月齢20の月があるので月をなるべく視界に入れないようにして夜空を広く眺めて見て下さい!
寒さの厳しい時期なのであまり無理せずに楽しんでみて下さい!!

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☆ 1月 10日(日) 夕方の超低空で水星・木星&土星が集合! 夕空での水星を見るチャンス!

今月24日に東方最大離角を迎える水星が夕方の低い空に次第に見えて来ます。
その前の10日夕方には上から木星・水星、そして土星が小さな3角形を作ります。
但し17時15分でも水星の高度は3°ちょっとかなり低いので最初に双眼鏡で木星を見つけられたら3惑星を同時に見ることが出来そうです。
普段は夕方の低い空に水星が見えていてもなかなか捜しにくいのですが,今回は木星が良い目印になってくれそうです。
双眼鏡で見る3惑星の集合の様子はこのあと13日頃までならまだチャンスはありそうです。
1日毎に並び方が変わるので時間に余裕があれば続けて見てみたいところです。
木星と土星は日毎に夕方の空で高度を下げていきますが、水星はこのあと次第に見やすくなってきます。
今年最初の水星を見るチャンスにもなりますのでぜひ捜してみて下さい!

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☆ 1月 13日(水) 火星と天王星が接近中! 双眼鏡で天王星を見つけよう!!

今月13日には新月を迎えます。
そんな時期に空が暗くなってきた18時頃南の高い空を見上げるとオレンジ色の輝きを見せる火星が見つかるはずです。
この頃の火星の明るさは0.1等星とまだまだ明るく目立っています。
そんな火星の少し東側には5.7等星の天王星が接近中です!
13日での両者の間隔は4度程でこのあと更に接近していきます。
双眼鏡なら下の図のように火星と天王星が余裕で一緒に入ります。
星のそばに書いてある数値は星の明るさです。
天王星の明るさは約6等星なので火星のすぐ横にある6等星が天王星の明るさの目印になってくれそうです。
お天気が良ければ下の図を参考にして双眼鏡を使って天王星を捜してみましょう!
天王星と火星との接近は21日頃が最接近となってその時の間隔は約1.6度程まで近くなるのですが・・21日には運悪く月齢8の月が火星のそばにやってきます。
6等星の天王星は月明かりの影響で双眼鏡だと見えにくくなってしまうのでその前に見ておきたいところです。
月がまだ天王星に接近する前に火星にデジタルカメラを向けて撮影すれば月明かりの影響を受けずに天王星を撮影できそうです。
もし撮影できたら2,3日おいて再び撮影してみて下さい!
きっと移動している天王星が見つかるはずですので!