「雪は天から送られた手紙である」
以前、会津で初雪が降った日、道ですれ違った見ず知らずの方に挨拶をしたら、
「おたよりがきましたね」と声をかけられたことがあります。
その時は「おたより?」と思ったのですが、後から上記の言葉を知り、とても素敵な会話をさせてもらったのだと感じました。
今冬は今のところ雪が少ないようですが、これからきっと積もるのでしょうね。
雪が降る地域は、お酒が美味しかったり、雪はまさに天の恵み。
そうはいっても寒いですから、みなさん、風邪などひかないようにしてくださいね。

★「会津×宇宙」
 現在発売中の月刊科学雑誌「Newtonニュートン」2016年3月号に、会津大学の寺薗淳也准教授が執筆協力した「探査機が見た土星の衛星」が掲載されています。

 また、NHK仙台東北向け情報番組『ひるはぴ』「天文台で宇宙を旅しよう」コーナーで、会津大学の出村裕英上級准教授のコメントが紹介予定です。
http://www.nhk.or.jp/sendai/hiruhapi/

 会津の皆さん、全国の皆様。是非ご覧ください!

★「がんばれ!はやぶさ2展示会」終了しました
昨年よりレオクラブガーデンスクエアにて上記イベント(地球スイングバイバージョン)を行っていましたが、1月31日を持ちまして展示終了しました。
会場をお貸しくださったリオン・ドール コーポレーション様、誠にありがとうございました!
ご来場くださった皆様、ありがとうございました。

はや2応援メッセージ
(C・Y)

それではそろそろ、2月の星空案内にいきましょう!

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201602chart

画像提供 アストロアーツ astroarts.co.jp

☆ 2月 1日(月) 22時頃東の空に注目! 明るい木星が見やすい時期

ちょっと遅い時間になりますが・・晴れた夜、22時頃に東の空で明るく輝く木星にご注目下さい!!
夕方の空に宵の明星が見えていない時期なので東の低い夜空でマイナス2.4等級で輝く木星は夜空の中でかなりの存在感で見えているはずです。
今シーズンの木星はしし座の後ろ足付近に見えています。
しし座って春の星座なのでは?と思いがちですが・・まだ冬本番の時期でもこの時間帯だと東の空からは早くも春の星座が昇ってきていているんですね。
木星は肉眼で眺めても楽しめますが、双眼鏡や昨年のイベントで作った15倍天体望遠鏡でもしっかりと三脚に載せて見ると4個のガリレオ衛星が日毎に位置を変えていく様子なども眺めることができます。
大きな望遠鏡では木星本体の縞模様などの様子も楽しめます。
4月からは会津そらの会で行っている観望会も始まる予定なのでお楽しみに!!

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☆ 2月 2日(火)~6日頃 夜明け前の空で1度に5惑星と月を見てみよう! 
               2日未明には火星の隣に月が接近!

2月2日

今、夜明け前の空では肉眼で見える5惑星を一度に見られる10年ぶりの珍しいチャンスとなっています。
今の時期には下記の図のように木星がしし座に、火星がてんびん座、土星がへびつかい座、そして金星と水星がいて座に見えています。
図の中で黄色のラインは黄道(こうどう)と呼ばれ、見かけ上ですが・・星座の中を太陽が1年かかって移動して行く通り道で他の惑星も黄道のそばに見えています。
今回はさらに月も加わって月、木星、火星、土星、金星、水星、さらに夜明けには太陽も加われば曜日の月火水木金土日が全て揃うことになりますね!!!
この中でちょっと見るのが難しそうなのは水星で、5時45分の時点での見えている高さは約5度前後とちょっと低いので南東方向のなるべく低い空まで見渡せる場所を選んでください。
2日未明には赤っぽい火星と月が並んだ様子も見られそうです。
月は日毎に見えている位置が変わっていきますが、月が見えているのは6日までなのでこの間にお天気の良さそうな日に早起きして夜空を見上げてみましょう!

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☆ 2月 4日(木) 立春 & 明け方の空で月と土星の接近!

2月4日

4日未明には土星の近くに月齢25の月が並んだ様子が見られそうです。
今回の接近では約3度程まで接近するので双眼鏡でも並んだ様子が楽しめそうです。
土星は現在へびつかい座に0等級で見えていますが、少し右には見つけやすいさそり座があるので今回の接近の時に見つけた土星との位置関係を覚えておくと良さそうです。
今シーズンの土星は15年ぶりに環が大きく開いた状態が見られる時期になっているので今年の夏場には観望会でもそんな様子が見られそうですのでお楽しみに!!

そういえば・・4日は立春ですね!
まだまだ寒い日が続くのに立春って??と思うかもしれませんが・・昔の定義だと寒さのピークを過ぎて、少し気温が上がり始める頃から春と言ったそうなのであながち間違いではなさそうです。
太陽系の中で立春の時の地球の位置はちょうど冬至と春分の中間地点になります。
そうしたこともちょっと想像しながら立春の日を過ごして頂けたらと思います。

そして、こちらの図には地球の少し先にはやぶさ2がいますね!
昨年12月3日に地球スイングバイを実施して速度を上げたはやぶさ2は地球よりも先行して次第に地球から離れて行くようです。
それでも目指す小惑星「Ryugu」への到着は2018年夏頃の予定なのでまだまだ長い旅が続きます。

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☆ 2月 6日(土) 明け方の空で細い月と金星、水星が接近!! 

6日未明、東の低い空では月齢27の細くなった月と金星、そして金星の左下には水星も一緒に見られるチャンスとなります。
方角的には南東でなるべく低い空まで見渡せる場所が良さそうです。
また、見やすい時間は5時半から6時くらいでしょうか?
今回の接近では月と金星の間は約6度程と大接近と言えるほどではありませんが肉眼で眺めるにはちょうど良さそうな感じでおススメとなっています。
また、これから金星の夜明けに見える高さが次第に低くなっていく事や夜明けの時間が早くなってくるなどから3月にはこうした接近の様子を見るのはかなり難しくなりそうなので今回の接近は見逃せませんね!
水星は金星の左斜め下に見えているはずです。
月と金星、そして水星が作る三角形見つかると良いですね!

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☆ 2月 7日(日) 見えるか?? 月齢27.8の月!!

 7日未明には月齢27.8になる糸のように細い月が水星の隣に見えるかもしれません!
 見えるかどうかは当日の低い空の透明度次第でしょうか??
 肉眼では夜空が明るくなり始めて来ているとかなり厳しいので双眼鏡は必需品になりそうです。
 うまくすれば糸のように細い珍しい月の姿が見れるはず!!
 もし見えたら望遠レンズで撮影してみたいものです。

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☆ 2月 10日(水) 夕方の空で三日月を捜してみよう!

 今月は8日が新月でしたが、10日夕方には月齢1.8の細い月が見えて来るようです。
 旧暦のカレンダーでは新月の日をその月の1日としていたので10日に見える月は三日月になります。
 でも一般的に三日月の形ってそれほど細い月ではないイメージがありますよね??
 試しにちょっと三日月の形を思い浮かべて手元の紙にちょっとだけ描いてみませんか??
 
 普段はなかなか見れない本当の三日月の細い月の姿を自分の眼で確かめるチャンスとなります。
 17時半過ぎくらいから西南西の低い空を双眼鏡で捜すとうまくすればまだちょっと明るい空の中でも見つかるかもしれません!
 冬場の透明度の良い空なら低い空に靄などが無ければ18時くらいになれば肉眼でも見えてくるでしょうか??
 翌日にもチャンスがあればぜひ10日の月と見比べてみて下さいね!
 月の形の違いを確かめるには双眼鏡や小型望遠鏡があるとわかりやすそうです。

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☆ 2月 15日(月) 上弦の月

15日には上弦の月を迎えます。
今回はちょうど上弦になる時刻が17時ちょっと前なので、夕方暗くなった頃の月はきれいな半月になっているはずです。
ぜひそんなお月様を眺めてみて下さいね!
双眼鏡や15倍望遠鏡だとさらに欠け際の大きなクレーターも見えてきて楽しめそうです!

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☆ 2月 16日(火) おうし座の一等星アルデバランと月の接近!!

15日に上弦の月を過ぎたばかりの月ですが、夕方暗くなりかけたら夜空の月に注目してみて下さい!
月のすぐ西側にはポツンと明るい星が見つかるはずです。
まだ空の明るさが残っている時間帯だと肉眼ではちょっとわかりにくいかもしれませんので双眼鏡で見てみるのが良さそうです。
実は16日にはまだ日中の空でおうし座の1等星アルデバランが月に隠されてしまう星食があって、会津では17時頃に月の後ろから姿を見せたばかりでした。
ちょっと暗くなってから少し時間をおいて何度か見ていれば時間とともに月とアルデバランが次第に離れて行く様子も確かめられます。

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☆ 2月 23日(火)~24日(水) 満月&月と木星の接近!! 

今月23日には満月を迎えます。
但し、満月になる時刻が今回は明け方の3時過ぎなのでどちらかというと22日深夜の方が満月に近い状態になっているはずです。
なので、23日夕方に昇ってきた月はすでに満月を過ぎて少しだけ欠け始めているはずです。

そんな月を20時頃に眺めると・・月の左下に明るく輝く木星が見えているはずです。
お天気が良ければ24日にも続けて同じ頃の時間に見てみると・・・前日と位置関係が変わっている様子にも気が付かれると思います。
月は地球の周りをほぼ1ヶ月で回っていますが、月が夜空に見えているときにも私たちが気が付かないだけでホンの少しずつ星空の中を東に移動しています。
そんな僅かな月の動きでも一晩過ぎて24時間後に見てみると・・ずいぶんと移動して行くものだということがよくわかります。
特に今回のような木星みたいに目立つ天体が目印になってくるとわかりやすいのでぜひこのチャンスに確かめてみて下さい!

(M・T)