更新が遅くなりました。
1日の月をご覧になった方はいらっしゃったでしょうか?
地平線近くで、すこし赤みがかった色に見えました。何も気にしていない時に、ふと
空を見上げたら思いがけずぽっかりと月が浮かんでいる時など、面白い気持ちになります。
会ったことのない皆さんとも、同じ星を見ていると思うと何か嬉しい感じがします☆

明日7月4日は、天体観望会を行います! 
ブログを読んでくださっている方に実際にお会いできればうれしいです。来てね☆

画像提供 アストロアーツ http://www.astroarts.co.jp/
画像提供 アストロアーツ http://www.astroarts.co.jp/

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 2014年も半分が過ぎて、7月から後半に入りましたね!

 7月だともう夏というイメージがありますが・・実際にはまだまだ梅雨の季節なん
ですよね。
 なので、皆さんがこの時期に気になるのは・・おそらく今年の梅雨明けはいつにな
るのか?ということでしょうか??
 東北南部の梅雨明けは平年なら7月25日頃のようですが、昨年は8月7日頃と随
分遅かった事が思い出されます。

 今年の東北地方の梅雨入りは平年よりも10日程早かったので、その分早く梅雨明
けになってくれないかなと・・ちょっとだけ期待しています。
 梅雨明け後には晴天の日が続きやすいので、それまで星空が思うように見られなかっ
た分ゆっくりと、夏の星空や天の川などを眺めてみたいものですね。

 そして、7月というと一般的には七夕の時期というイメージもありますね。
 小学校や幼稚園などで毎年行われている七夕行事は新暦の7月7日に行われている
ところが多いようで、七夕の物語を紙芝居で見たり、子供達がお願い事を書いた短冊
を竹に吊して・・・といった様子をテレビ等で見かけることもあります。
 七夕といえば、やはり美しい輝きを見せてくれる織女星と牽牛星、そして何といって
もふたつの星の間を流れる天の川を夜空で見てみたいですよね?

 七夕の風習は一般の方々にも星空を見上げてもらうとても良い機会なのですが・・
実際にはこの時期はまだ梅雨の最中・・晴れて星が見える確率はかなり低いわけで・・・
七夕の物語にもいくつかバリエーションがありますが、雨降りだと、1年に1度しか
無い、せっかくの二人の会う機会が、来年までお預けになってしまうということに・・・。

 また、現在使われている暦では日付と月の満ち欠けは無関係になってしまっていて、
年によっては七夕の夜が満月になって・・もし晴れていても天の川は月明かりで星は
見えなくなってしまう場合もあります。(今年の7月7日の月齢は10なので月明かり
が眩しいです)

 そして、肝心の織女星と牽牛星、そして天の川なんですが・・7月7日夜9時でもまだ
東の中天に昇ったところです。
 天の川も、見やすい時間に天頂付近にかかるには、時期がちょっと早すぎるようです。
 そんな訳で、七夕は、ぜひ昔ながらのように旧暦で行いたいですね。

 今年の伝統的七夕は8月2日(土)になります。
 その頃になれば普通の年なら梅雨も明け、日暮れも少し早くなり夜の9時頃には七夕の
星達や天の川もだいぶ高い空に昇ってきます。
 西空の月も次第に低くなって月明かりの影響も減ってきますし、街明かりの影響が少ない
場所なら雄大な天の川の姿も見えてくるでしょう。
 ご家庭でも、その日に七夕飾りや短冊に願い事を書いたりして、夜空を見上げてみては
いかがでしょうか?

 会津での7月の日の出、日の入り時刻を夏至の時と比べてみると以下のようになります。
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  月  日   日の出      日の入り
 6月21日  4時16分    19時 8分 夏至
 7月 1日  4時20分    19時 8分
 7月30日  4時40分    18時53分
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 先月、6月21日(土)に夏至を過ぎてはいますが、7月上旬の頃だとまださほど
変化は大きくなく、下旬にかけて少しずつ昼の時間が短くなっていくようですね。

 それではそろそろ7月の主な天文現象を見ていきましょう!!
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☆ 7月 1日(火) 西空の木星がそろそろ見納め!

 今シーズン、夕方暗くなりかけた西空ではずっと1番星として目立っていた木星で
すが、7月上旬でそろそろ見納めの時期となってしまいました。
太陽の周りを12年かけて公転している木星は現在ふたご座にいますが、また次に
姿を見せてくれる時はどこにいるでしょうか??

 まだ-1.8等級と明るいので19時30分頃になれば何とか見えるかなと思いま
すが、1日でも西北西の空で7度弱の高さなので難しいかも知れませんが、もし晴れ
そうだったらぜひ捜してみて下さい!

 1日なら西空に月齢4の月が見えますので、そこから右斜め下方向に約30度ほど
離れて光っているはずです。

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☆ 7月 4日(金) 地球と太陽の距離が今年1年間で1番遠い日

 地球から太陽までの距離はおよそ1億5千万km程と私たちの日常の範囲からする
ととてつもなく遠い距離になります。
 1秒間に地球を7周半もしてしまう光ですら、太陽から地球に届くまで8分19秒
もかかってしまうそうです。

 地球は1年かかって太陽の周りを一周していますが、その軌道は綺麗な円ではなく
少しだけ歪んだ楕円の形をしています。
 つまり地球と太陽の距離は、1周する間に常に一定ではなく、少しの範囲で変化して
いることになります。
 ということは・・・1年の中で一番近い日と遠い日があるわけです!
 今年だと7月4日が最も遠くなる日になります。(最接近は1月5日頃)
 その差は約500万kmとなり、太陽の大きさでおよそ3.5個分ほどになります!

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☆ 7月 4日(金) 「会津そらの会・観望会」

 「会津そらの会・観望会」、今月は4日(金)19時~ 開催を予定しています。

 場所はリオンドール滝沢店駐車場北側エリアにて、天体望遠鏡を使った月や惑星等を
中心とした観察会を行います。
 参加は無料なのでお気軽にお出かけ下さい!!
 ただし、夜なので安全のためにお子さんは必ず保護者の方と一緒に参加して下さいね!

 今回はお天気が良ければ月齢7の月や火星、そして人気の土星等を見て頂く予定です。
 この日は半月になる前日なので欠け際のクレーターを見るにはとても条件が良さそ
うです。
 月は肉眼や双眼鏡で見ても楽しめますが、やはり望遠鏡で月面をアップで見てみる
と大小様々なクレーターや山脈、場所によっては深い峡谷などととても複雑な地形を
していることがわかります。
 実際に望遠鏡で見てみると・・写真よりもずっとリアルな月面に皆さんきっと驚か
れることでしょう!!

 今月からは雨天などで星が見られない時でも、中止ではなく、2階左奥、お子さま向け
ブッククコーナーにて星のお話し会を行う予定です。
 一般的に行われている七夕が近いので今月は七夕に関する話題がメインになりそう
です。
 内容や場所、時間等についてはこちらのブログやFacebook、Twitter
会津そらの会でも事前にお知らせ致しますのでご確認下さい!
 https://www.facebook.com/aizusora
 https://twitter.com/aizusora

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☆ 7月 5日(土) 上弦の月

 小型の双眼鏡などでも欠け際などには大きめのクレーターなども見えますので、晴れ
ていたらぜひ向けて見て下さいね!

上弦の月と下弦の月の見分け方について、面白いサイトを見つけました。なんと、新幹線
に例えて説明されていますよ。
http://park.geocities.jp/akanesumire0705/hangetsu.htm

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☆ 7月 6日(日) 明るい月と火星&スピカの接近!!

 4月頃に一度接近して、それ以降一旦離れていた火星とおとめ座の1等星スピカで
すが7月には再び接近しつつあります。
 そんな火星とスピカに6日夜には月齢9の月が加わって視野の広い双眼鏡なら一緒
に見ることが出来るという様子が楽しめそうです。

 赤っぽい独特の色をした火星、青白く落ち着いた輝きが真珠星とも呼ばれている美
しいスピカ、そして月・・・双眼鏡ならそれらの色の違いを同時に見ることができて、
別々に見たときよりも色の微妙な違いを感じられますので是非この機会をお見逃しなく!!
七夕に会うという話のベガとアルタイルは、実際の空では近づいては見えないので・・
力強い色で男性的な火星と、色白の可憐な乙女のようなスピカが近づく様子をみて、
違う星々ではありますが七夕の伝説を想像して楽しんでみるのも面白いと思います!

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☆ 7月 8日(火) 土星と月が接近!

 8日夜には月齢11の月が南の空に見えているはずですが、月の少し右側にちょっ
と離れて0等級の明るい星がひとつ見つかるはずです。
 じっと見つめていても、普通の星と違いあまり瞬きが目立たない落ち着いた光を
見せてくれる星・・それが土星です!!

 土星は火星のように色がわかりやすい星ではないので、肉眼だとどれが土星かわかり
にくいのですが、ちょうど月と並んで見える8日夜に見つけておいて、周りの明るい星
との位置関係を憶えておけば、次に見たときにはすぐに土星だとわかるようになります
のでお試し下さい!

 土星はまだ見やすい時期を迎えていますので機会があればこの夏にぜひ本物の姿を
望遠鏡で確かめてみて下さいね!!

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☆ 7月10日(木)~20日(日)頃まで 夜明け前の水星が見頃を迎える!!

 滅多にお目にかかれない星のひとつ、水星が夜明け前の空で見頃を迎えています。

 今回は、水星の少し上にとても明るく目立っている金星があり、見つけるときの良い
目印になってくれるので、まだ水星を一度も見たことが無いという方にもこの時期は
お奨めです!!
 7月に入って夜明け前の低い空に位置していた水星は日毎に地平高度を上げてきて、
10日3時40分頃には東北東の方角で地平線からの高度が5度を超えるので低い空に
雲などがなければ何とか肉眼でも見られそうです。
 なるべく東北東の方角で低い空まで見渡せるような場所がお奨めです。

 この頃だと金星の8度くらい斜め下に水星がいますので最初は双眼鏡で金星を捉え
てから少し視野を下げると0等級の水星が見つかるはずです。
 そんな感じで今月は20日過ぎまでチャンスがあるので明け方の空でお天気の良さ
そうな時を選んで早起きしてぜひ金星と水星を両方見てみて下さい!!
日の出の時刻には気をつけてくださいね。絶対に双眼鏡や肉眼で太陽を見ないように!

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☆ 7月12日(土) 満月 20時25分

 この日、会津ではまだ日没の30分ほど前の18時33分に、東南東の空から月が
昇ってきます。
 そして、この夜の20時25分にちょうど満月を迎えます。
 満月の日でも月によっては満月になった時刻から時間が過ぎていると実際には欠け
ていることもありますが・・7月にはちょうど月の見易い時刻に満月となるみたいで
す。
 双眼鏡や望遠鏡をお持ちでしたら・・この時間に本当に真ん丸の満月になっている
かどうかぜひ確かめてみて下さい!

 また、今年の満月では8月11日が最も大きく見えるスーパームーンになりますが、
実は7月の満月も8月と比べるとホンの少し小さいだけでなんです。
 時期的にはまだ梅雨明け前ですが、・・もし運良く見れましたら望遠レンズかビデオ
カメラなどでぜひ撮影してみて下さい!
 他の月の満月と大きさを比較してみるのも面白そうです。

 また、この時期の満月は夜中に南の空に昇った頃(23時51分南中)でも意外と
低い空に見えていたりします。
 実際にどれくらいの高さに見えるかぜひ覚えておいて、他の季節と比べてみて下さい!!
 
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☆ 7月14日(月) 火星とスピカの大接近!

 今月6日に月と一緒に見えていた火星とおとめ座の1等星スピカですが、その後も
次第に見かけの間隔が接近してきて、14日夜には僅か1.3度まで近付いた様子が
見られそうです。

 月からだいぶ離れているので並んだ様子は肉眼でも十分楽しめそうです。
 これだけ接近するのもかなり珍しいのでぜひ見てみて下さい!!

 前後1週間くらいで2,3日ごとに見てスケッチかデジカメなどで撮影しておくと、
接近して、その後離れていく様子をしっかりと確かめることが出来ますのでお奨めで
すよ!!

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☆ 7月17日(木)~月末まで 天の川を見るチャンス!!

 17日には月の出が22時過ぎと遅くなるので、この頃から月末にかけてが天の川
を見るチャンスとなります。

 街中に住んでいると滅多に見られない天の川ですが・・月明かりの影響の無い時期を
選んで、お天気の良い日に街明かりの影響の少ない山などにちょっと出かけてみると・・
この時期には南の地平線付近から東の中天を横切り北東の低い空に連なる淡い天の川を
見ることができます。

 なるべく目が暗闇に慣れるように少なくとも10分以上はライト等を完全に消した状態で
夜空をゆっくりと眺めてみて下さい!
 条件が良ければ驚くほど雄大な空にかかる天の川が見られるかも知れません。
 また、天の川が綺麗に見えるくらいの星空でしたら普段の時でも時々流れ星を目に
するチャンスもありますので時間があればゆっくり楽しんでみて下さい!!
地面に横になって寝転んでいれば首も疲れず、地球と宇宙を感じられると思います!

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☆ 7月25日(金) 夜明け前の空で金星と月が接近

 平年ならそろそろ梅雨明けになる頃の25日未明、明けの明星の金星とその右斜め下
に、月齢27のかなり細くなった月が並んだ様子が見られそうです。

 今回は月がかなり細くなっているので空が明るくなってしまうと金星は見えていても
月はどこかな??と見失ってしまうかも知れないので・・お奨めは3時半頃、東北東の
方角でなるべく低い空まで見渡せるような場所が必要です。
 月と金星は5度くらいまで接近するので視野の広い双眼鏡なら一緒に見られそうです!
 来月以降は明け方の金星の見える高さが次第に低くなり条件は厳しくなってくるので
今回の接近は見逃せませんよ!!

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