《 2017年 3月の 星空案内 》

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画像提供 アストロアーツ https://www.astroarts.co.jp/

早いもので2017年も もう3月を迎えました。
3月になってからも会津ではまだ雪の降ることもありますが、それでも身近なところで気が付く春の兆しが色々とありそうです。
星空もその一つですね。
冬の代表的な星座のオリオン座は3月初めの頃でも夜19時には南の空を既に過ぎた辺りに見えていて、東の空からは春の星座である おおぐま座や しし座が姿を見せています。
星座早見盤をお持ちの方は3月に見える星座の位置を確かめてみて下さい!

そしてこれまで冬の間もずっと夕方の空を賑わせてくれた金星がこれから日毎に低くなっていって、3月上旬で見納めとなります。
金星が沈む時刻を調べてみると1日で20時20分、10日には19時44分とだいぶ早くなってしまいます。
夕空での美しい輝きを放つ宵の明星の姿を今のうちにしっかりと見ておいてください!

また、この時期の金星は地球に段々と追いついて来る位置関係で、今月下旬の3月24日には地球と太陽の間を通過する内合を迎えます。
ですので今月初めの頃には地球に接近して細くなった金星の姿を双眼鏡などで確かめられる滅多に無いチャンスになりますので、お天気の良い日を狙ってどんな形になっているのかを確かめてみて下さい!
空が暗くなってからだと眩しくなって形がわかりにくいことや少しでも気流や靄の影響の少ない早目の時間がお奨めです。なるべく空がまだ明るいうちに見つけてみて下さい!
7倍くらいの双眼鏡でも小さな三日月のような姿が楽しめるはずですよ!

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そして3月初めの頃には21時頃になると金星に次ぐ明るさを誇る木星が東の空から姿を見せるようになってきます。
現在はおとめ座に見えていて近くにはおとめ座の1等星スピカもあり並んだ様子も楽しめそうです。
ちょっと遅い時間には木星も高度が上がって見やすくなってくるので、明るい木星が加わっていつもとはちょっと違った印象の春の大三角や春の大曲線も一足先に確かめてみて下さいね!

3月の月の満ち欠けは以下のようになっています。
 上弦: 5日(日) 20時30分
 満月:12日(日) 23時54分
 下弦:21日(火) 00時58分
 新月:28日(火) 11時57分

月明かりの無い夜が天の川や流れ星を楽しむのに適していますので目安にしてみて下さい!

また、毎月恒例の会津での3月の日の出、日の入り時刻は2月初めと比べ以下のようになりました。  
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     月   日    日の出        日の入り     
     2月  1日  6時 41分    17時 07分 
     3月  1日  6時 10分    17時 36分 
     3月 31日  5時 25分    18時 04分 
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この表を見てみると3月では日没時刻も2月からするとだいぶ遅くなっているのがわかります。 それもそのはずで今月20日には春分の日を迎えて、それ以降は昼の方が夜の時間よりも長くなっていくので仕事帰りの時間でもだいぶ日が伸びていることを実感できると思います。

それではそろそろ2017年3月の主な天文現象を見ていきましょう!!
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☆ 3月 1日(水) 今シーズンラストチャンス 月と並ぶ金星!!

1日夕方の西空ではほぼ同じ高さに月齢2.8の細い月と金星が並んだ様子が眺められそうです。
今回は両者の距離が約10度ちょっとと少し離れてはいますが・・3月に入ってからの金星は次第に見える高さも低くなってこんな風に夕方の空で月と並ぶ様子は今年これがラストチャンスとなります。
ちょっと離れてはいても空が少し明るい時間帯から次第に暗くなっていく頃に眺められればきっとまた美しい景色となって眺められるはずなのでぜひお見逃しなく!!

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☆ 3月 1日(水)~ 夕空で火星と天王星の接近!!

先月よりも少し離れて来ていますが、夕方の空で明るく輝く金星の少し左上には赤っぽい火星がまだ見えています。
まだ1.3等級の明るさなので金星と比較しなければ十分に明るいですし、双眼鏡で見れば赤い色合いですぐに火星だとわかります。

そんな火星のそばに太陽系7番惑星の天王星が見えています。
最接近は2月27日でしたが、今月6日くらいまでなら視界の広い双眼鏡で一緒に見ることが出来ますので滅多にお目にかかれない天王星を見るチャンスになります。

2日夕方には火星の左上に細い月もあるので見つけやすいでしょう!
下の図では外側の丸い円が一般的な双眼鏡の視界で約7度くらいになりますので捜すときの目安にしてみて下さい!。

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天王星の明るさは約6等星なので空が暗くなってきた頃を見計らって双眼鏡で火星を捉えられればその少し下側にポツンと光る天王星の姿を同じ視界の中で見ることが出来そうです。
毎晩見れれば火星から少しずつ下方向に離れていく様子も確かめられそうなので望遠レンズで撮影するか双眼鏡で見えた様子をスケッチしておいて比較してみて下さい!

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☆ 3月 5日(日) 上弦の月&月面X!

5日夜、20時32分には上弦の月を迎えるわけですが、その少し前19時前後には今年1月以来の月面Xが見られそうです。
月面Xとは月のクレーターの一部で斜めから太陽の日が当たってきたところで約1時間前後の間だけ暗い月の欠け際にXの文字が浮かび上がるもので実際に見てみるとなかなか不思議な光景になります。
月面Xの大まかな位置ですが、半月の上側からおおよそ2/3くらいの位置で欠け際のぎりぎり夜明け前のエリアになります。

月面Xが見られるのは半月ちょっと前が目安となりますが、その時の太陽に対する月の傾き具合によっては見えない場合もありますし、形が見やすい時間帯は1時間前後程なのでその時のタイミングにより日本から月が見えていない時間帯だと見られませんから今月のように好条件なのは年に数回程度なのでお見逃しなく!!
小さなクレーター2つの縁に日が当たって見える現象なので50倍前後の望遠鏡だと見やすいようです。
倍率が低い双眼鏡だとちょっと難しいかもしれませんね。
例によってビデオカメラをお持ちの方はカメラ三脚に載せてズームアップして撮影してみて下さい!
ピントや明るさなどをマニュアル設定できれば比較的撮影しやすいでしょう!
タイマーでの撮影がお奨めになります。

また、この夜は月がおうし座の1等星アルデバランにも接近して双眼鏡でも一緒に眺められそうです。
赤っぽい色合いは月と一緒に眺めると普段よりもわかりやすいのでそんな様子も確かめてみて下さい!

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☆ 3月 12日(日) 満月!

この日の満月は日付が変わるちょっと前の23時54分になるようです。
月の出時刻は17時22分でほぼ東の空から昇ってきますが、この日の日没が17時47分なのでその頃の時間に月を見れるとまだ明るさの残る空に浮かぶきれいな丸い月が見られるかもしれませんね!

この夜の満月はしし座の後ろ足付近に見えているようなので空が暗くなって星が見やすくなってきた頃にもまた眺めてみて下さい!!
  
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☆ 3月 14日(火)月と木星が上下に並ぶ!!

14日夜には満月を過ぎた明るい月とおとめ座で明るく輝く木星が上下に並んだ様子が見られそうです。
この頃、木星は20時には東の地平線上に姿を見せるので20時~21時頃に眺めるとまだ低い空で明るい月と木星が並んだ様子は地上の景色と相まってなかなか興味深い様子となりそうです。
月と木星の間隔は5度弱なので視界の広い双眼鏡なら余裕で一緒に見られますのでお持ちの方はぜひ向けてみて下さい!
この夜の月と木星は春の大三角の中に入っているのでそんな様子が見やすい22時~23時頃にもまた見て頂けると良さそうです。

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☆ 3月 21日(火) 未明の空で下弦の月と土星が並ぶ!!

21日未明の空で下弦になったばかりの月と土星が5度くらいの間隔まで接近する様子が見られそうです。
お奨めの時間は3時前後、南東の空に注目です!
この時間帯だと南南西の空には大きなさそり座が地平線から立ち上がったような姿で見えていて、その少し東側に下弦を迎えた月が見えているはずです。
そして土星は月の右側にポツンと輝いて見えているでしょう!
この頃の土星の明るさは0等級で意外と明るく、じっと見ているとちょっとクリーム色っぽい色合いで、さらに普通の1等星よりも瞬きが目立たない等の特徴があるのでお天気さえ良ければ肉眼でも間違えることは無さそうです。
土星が見やすくなるのは今年の夏ですが、今のうちに目立つさそり座との位置関係を覚えておいて夏頃の観望会等に参加した時には自分で見つけられるように今のうちから何度か位置を確かめておいてください!
今年の土星も昨年に続いて地球から見た環の傾きがほぼ最大となっているので夏の観望会が今から待ち遠しいですね。
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☆ 3月 23日(木) 金星が内合を迎える!!

3月上旬までは夕方の空で目立っていた金星は23日に地球と太陽の間を通過して行く内合を迎えます。
間を通過して行くと言っても実際には軌道の関係で今回は太陽の北側を通過して行くようになるようです。
 2012年6月の時のようにちょうど太陽と地球の間を通過して行けば金星が黒いシルエットとなって
 太陽面上を移動して行く「金星の太陽面通過」となって見ることが出来ますが・・次回のチャンスは100年
 後になりそうです。
「金星の太陽面通過」についてはこちらも参照してみて下さい!

http://ur0.link/C1G7

今回の内合の場合だと地球から金星までの距離は約4,212万5千kmになるそうです。
地球から太陽までの距離が約1億5千万kmですから意外と金星って近いですよね!
ちなみに、この地球から太陽までの距離を求める方法のひとつに金星を使った手法があるそうです。
このような内合の時に金星に向けて電波を発射して、金星の雲で反射してくるまでの時間を精密に測定し
地球-金星間の距離を求め、その数値を使って地球と金星の軌道の大きさを計算し、地球から太陽までの距離を求めたそうです。
そう考えるとなかなか面白いですね。
また、こうした内剛の時が金星が一番近くなるので見かけの大きさは肉眼で見た時の月のおよそ1/30程にもなります。
但し、眩しい太陽の近くにあるのと地球から見た時には新月の月のようになってしまうので実際には見ることは出来ませんが、そうしたこともちょっと知っておいて頂けると良いかもしれません。
この後、金星は地球を追い越して行くので4月上旬頃からは夜明け前の低い空に再びその姿を見せてくれるはずなのでこちらも楽しみです。
4月になって何日頃から見えるのか早起きして確かめてみたいですね!

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☆ 3月 24日(金)~ 夕空で水星が見やすくなってくる!!

金星がいなくなってちょっと寂しい夕方の空ですが、今度は4月1日に東方最大離隔を迎える水星が今月24日頃から徐々に見やすくなってきます!
方角は真西から少しだけ北寄りの低い空ですが西空には空がちょっと暗くなってくると赤っぽい火星も見えて来るのでその右斜め下付近を18時半ぐらいから捜してみて下さい!
この頃の水星はマイナス1等級の明るさですが時間と共に低くなってしまうのでなるべくまだ空の明るさが残っているうちに見つけたいので双眼鏡は必需品になります。
水星が比較的見やすいのはこの頃から4月10日頃までありますが春が近くなると黄砂などの影響で低い空の透明度が悪くなってしまうなどで実際には好条件で見られるチャンスはそんなに多くないのでぜひこの機会に何度か見ておきたいものです。

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☆ 3月 29日(水) 夕方の低空に細い月が見える(かも?)

28日に新月を迎えて、翌日の29日夕方には水星の左下に月齢1.3のとてもとても細い月が見えるかもしれません?
18時40分頃にもし水星が見えていたらその左斜め下方向に約7度程離れているはずです。
春霞などが低い空にかかっていたら双眼鏡を使っても見られないかもしれませんがほんの少しの可能性を求めて捜してみたいものです。
この日の前に何度か夕方の水星を見つけて見える場所を確かめておくなどの下準備が必要かもしれませんが、もし見られたら素敵でしょうね!
ちょっと低い空なのでなるべく西の低い空まで見渡せる場所で捜してみて下さい!

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☆ 3月 30日(木) 夕空で三日月と火星が接近!!

30日夕方、西の低い空に三日月が見られるはずです。
この日の月齢は2.3なのでこれでもかなり細い月の姿になります。
月の右上には約7度程離れて火星が見えているはずです。
この頃の火星は地球からもだいぶ離れて1.5等級程になってしまっているので金星と並んだ時と違って火星だとあまり目立ちませんが・・こんな風に西空に月と火星、水星が集まった様子を肉眼で眺めてみるのも良いかもしれませんね!

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