はやぶさ2SCI_POSTER-001
©会津そらの会

昨年2014年12月3日、小惑星探査機「はやぶさ2」が地球を飛び立ちました。
今年の12月3日に地球に再度接近し、地球スイングバイ=地球の重力を利用して向きや方向を変える技術=を行い、小惑星へ向かう軌道に乗りスピードアップします。
2018年に到着すると行われる世界初の挑戦、小惑星表面に人工クレーターを作るミッションは、
”オール福島”の技術でつくられました。
そんな身近な「はやぶさ2」。どのような目的で打ち上げられたのか、おさらいしてみましょう。

「はやぶさ2」の目的である小惑星探査=小天体の探査。
初号機の「はやぶさ」が成し遂げた往復探査の技術を継承し繋げていくことは、次のような意義を育てていくことになります。

1、科学的意義
 ■太陽系および生命の起源と進化を探る
・天体の形成や進化を知る。 ・太陽系の物質分布を知る ・原始太陽系星雲の物質とその物理、化学形状を知る ・有機物や水の起源と変遷を知る

2.スペースガード
 ■天体の地球衝突から我々を守る
・天体の地球衝突を予測する ・天体の地球衝突を回避する

3.有人ミッション
 ■人類の宇宙での活動範囲を広げる次のステップとなる
・月へのミッションの次の有人ミッションターゲット ・火星有人ミッションへの準備

4.資源
 ■人類が宇宙に進出したときの鉱物・水資源として活用する
・どのような資源が存在するのかを把握する ・資源の利用方法を検討する

5.技術
 ■太陽系を自由自在に飛行する
・まずは太陽系天体往復探査を確立する ・多彩な目的に応じた探査の実現へ

6.文化創造・次世代の育成
■宇宙をより積極的に利用した文化へ ■若い世代に科学や技術を伝達

(2013年11月、当会イベント「宇宙に夢中!~日本の宇宙開発とその未来~」吉川真先生の資料より)

宇宙へ向かうことは簡単ではありません。それでも人類は地球の外を目指し、重力を振り切るロケットや広大な宇宙を進むためのエンジンを作りだしてきました。
心が求めて、方法を考え、探し、手段を作る。難しいことでも、挑戦することで道を拓いてきました。
宇宙は真空で、超のつく高温と低温の世界。そこに生命の始まりを探すことは、私達の過去を見つめること、未来を描くことに繋がるかもしれません。
宇宙は遠いところにあると感じる方も多いかと思いますが、地球も、その中にいる私達も、宇宙の一部。離れているようで一緒なのです。
私達は毎日をただ過ごしていても、時速10万kmで太陽の周りを回っている地球に乗って宇宙空間を進んでいます。
そんな”宇宙”への視点を持つことが出来たら昨日と違う日々が訪れるかも…。
宇宙に関する具体的なことだけでなく、新しい楽しみを見つける心。そんなことも私達はお伝えしたいと思います。

http://www.isas.jaxa.jp/j/topics/topics/2015/1999JU3/index.shtml

「はやぶさ2」の目指す小惑星「1999JU3」の名称案募集は本日最終日。
締め切りは今日8月31日、23時59分まで伸びました!まだ間に合います!
もし命名案が選ばれて、自分がつけた名前の小惑星が宇宙にあると思ったらドキドキします!
小惑星命名は一つのきっかけ。さあ、広い宇宙へ心を飛ばしてみませんか?

(C)