11月22日の「僕らの宇宙授業」無事に開催させていただきました。ご来場くださいました皆様、ありがとうございました。
気持ちが落ち着かないままに・・・・この日が。

2020年12月6日、とうとう「はやぶさ2」が帰ってきました。
6年間、52憶kmの旅の末、無事に地球にカプセルを届け、自らはまた次の目的地を目指していきました。

画像提供:JAXA

津田雄一プロジェクトマネージャは「ただいま!玉手箱を舞い降ろすことができました。100点満点で10000点」と喜びを語りました。
「はやぶさ2」は、地球最接近時に最後のお仕事をしていきました。

「ただいま。地球」地球最接近時2分前にONC-W2により撮像された豪州

画像提供(左):JAXA/千葉工大/東京大/高知大/立教大/名古屋大/明治大/会津大/産総研
画像提供(右):千葉工大(JAXA/ISAS/C-SODAのFLOWを用いて作成)

「行ってきます。地球」再出発直後ONC-Tの画像 地球中心からの距離:8.8万km
日本時間12/6(日)6:30am(地球最接近から約4時間後)
画像提供:JAXA/産総研/東京大/高知大/立教大/名古屋大/千葉工大/明治大/会津大

再出発直後ONC-Tの画像 地球中心からの距離:13万km
日本時間12/6(日)9:00am(地球最接近から約6時間半後)
画像提供:JAXA/産総研/東京大/高知大/立教大/名古屋大/千葉工大/明治大/会津大

これが「はやぶさ2」が見た、最後の、ふるさとの星の姿。最接近してから数時間の間に、機体の向きを変えてカメラを向けて、きちんと撮影。初号機の時の地球とは違い、カラーで、ブレず、最後まで途切れず、、本当に凄い探査機に成長しました。
2時30分ごろ大気圏に再突入したカプセルも4時47分ごろには発見され、朝を待ち7時半ごろには回収されました。
「はやぶさ2」は、これから11年かけて次の目的地「1998KY26]という小惑星に向かいます。

カプセルが大気圏に突入して発光し始める瞬間がテレビ画面で観られるなんて、一生に何度も無い感動でした。このあたりにカプセルは飛んでくるという計算が発表されていて、そこにカメラを向けて待っていると、フレーム内で狙っている範囲にちゃんと入ってきたんです!カプセルは動いている「はやぶさ2」からバネで弾かれ、あとはコントロール出来ないのです。宇宙空間は真空で空気の抵抗も無く真っすぐ進むとはいえ、カプセルが地球に届くよう行った姿勢変更が完璧だったということです。
初号機「はやぶさ」と違って「はやぶさ2」は探査機本体は大気圏に入らないため、遠くからカプセルを放出することになっていました。その距離22万km、月と地球の距離の半分程度のところですね。凄いことだろうなあと思って少し計算してみました。
地球を球径30㎝の地球儀だとします。地球儀の円周は約94㎝。地球の実際の直径は約12800㎞、円周は約40000㎞。22万kmとは地球儀約17個分の位置、地球儀を510㎝、5mの位置に動かしましょう。ウーメラ砂漠におけるカプセル落下予想地点の範囲は40000㎞の35㎞、地球儀で言えば0.8㎜四方?!
「約5mの先から1㎜の範囲に投げる!」という信じられないほどの精度です。

初号機と違い、いえ、「はやぶさ」のタッチダウンをリポビタンDがぶ飲みしながら全世界に発信した寺薗先生の盛り上げを土台にして、「はやぶさ2」プロジェクトは沢山のお知らせをしてくれていたので、大勢の人が帰還を見守っていたと思います。
今回は10000点の完璧なミッションだと津田さんは言われましたが、沢山の準備と練習と機転があってのことでした。それはまた後日紹介したいと思います。

会津そらの会は「はやぶさ2」を応援してきましたので、これで一区切りかと帰還前は思っていましたが、この活躍をもう少し皆さんに詳しくお伝えしたいと思いました。
帰還当日より神明通りレオクラブガーデン3階フリースペースにて「おかえり!はやぶさ2」展を開始しました。

はやぶさ2が撮影した画像を使い新しいパネルを複数作りました。これまで「はやぶさ2」ご存知なかった方のためミッションや機器の説明、アンテナの大きさを知っていただけるものもあります。知れば知るほど素晴らしかったミッション、、どうかお子さんと体感してください!
入場無料。期間は年明けまでを予定しています。お問い合わせは当会までお願いします。

最後に、、、

おかえり。はやぶさ2。ありがとう、はやぶさ2。
新たな旅路へ、いってらっしゃい!!!