※原稿は4月中に出来ていましたがアップが遅れてしまいました。
 どうか全てご覧になっていただけますようお願いいたします。


画像提供アストロアーツ https://www.astroarts.co.jp

2019年も5月を迎え、新元号「令和」の時代が始まりました。
比較的新しい元号では明治、大正、昭和、平成、そして新しい「令和」と続いてきていますがこうした元号を使った年代の思い出は4桁の西暦よりも案外印象深いかもしれませんね。
まだ令和の元号が始まったばかりなので今のうちはまだなんとなく馴染めないかもしれませんが、昭和から平成に変わった時みたいにしばらくすれば当たり前のように感じられるようになることでしょう。
今後、特に珍しい天文現象が起こったときなどは西暦と一緒に「令和何年」みたいな感じでぜひ覚えておいてみて下さい!
ちなみにはやぶさ2が地球へ帰還カプセルを届けてくれるのは令和2年12月頃の予定ですよ!

そして世間では4月末からの既にGWに入っています!
今年のGWは曜日や祭日などの関係もあって10連休という会社もあるようです。
せっかくの大型連休ですからこの機会を使って普段はなかなか出かけられないところへ行ってみるのも良さそうです。
この頃になれば夜の気温も比較的過ごしやすくなってきていますので、もし大きな街から比較的離れたような場所へ出かける機会があればぜひお天気の良さそうな日には夜空を見上げてみて下さい!

今年は特に5月5日が新月となっているのでGW期間中はお天気さえ良ければ殆ど月明かりの影響を気にせずに星空をゆっくりと眺められそうです。
空が暗くなった頃なら大きな星座のそろっている春の星座はもちろんのこと、ちょっと遅い時間になれば夏の星座たちも昇ってきて一足先に賑やかな星空を楽しめます。
また、夏の星座のさそり座やいて座付近には明るい木星や望遠鏡で見応えのある土星も見えています。
下の画像は5月2日2時頃に会津から見える南の空の様子です。

この時期だと夜明けの時刻も意外と早くて3時過ぎには少しずつ薄明が始まってしまうのでお奨めは2時頃ですね!
街明かりの少ない場所なら天の川の濃い付近に目立つ木星の輝きが印象的でしょう!
比較的早めの時間に見やすくなる梅雨明けまで待つよりも今のうちに星座の中で木星や土星がどんな風に見えるかどうかぜひ確かめてみて下さい!
双眼鏡があれば木星のガリレオ衛星も眼にすることが出来ますし土星特有の色合いもわかりやすくなります。
ぜひこちらの画像を参考に見つけてみて下さい!
深夜になるので5月とは言え寒さ対策と安全に気をつけてご家族で一緒にご覧下さい!

会津そらの会でも応援しているはやぶさ2ミッション!
先月5日にはとても難しい運用のインパクターによる人工クレーター生成を見事成功させてくれました。
先月末の運用では新しく作られたクレーターの様子が確認されたとのことです。
そして今月には重要な2度目のタッチダウンが予定されていますので今後も皆さんと一緒に応援を続けていきたいですね!
http://www.hayabusa2.jaxa.jp/

また、新しい元号の発表の話題もあって何かと賑やかな時期ですが、今月5日はあのはやぶさ2が小惑星りゅうぐうにインパクターを使って人工クレーターを作るという難しいミッションにチャレンジする予定もありますのでぜひご注目下さい!

話題となっているあのインパクターの開発に関わっていた企業の皆さんの喜びの様子が福島民友新聞のサイトに記事がありますのでご覧下さい!

http://www.minyu-net.com/news/news/FM20190406-366439.php

また、JAXA以外のサイトにもはやぶさ2の記事で詳しい情報が載っているところもありますのではやぶさ2で検索して色々調べてみて下さい!
そのひとつがこちら
https://mainichi.jp/articles/20190418/k00/00m/040/227000c

アメリカでもはやぶさ2と同様に小惑星からのサンプルリターンミッションを行っていますが、目的地の小惑星「ベンヌ」に到着してみたら・・・なんと小惑星「りゅうぐう」同様に表面には大きな岩石がゴロゴロあって
サンプル採取のための着陸がかなり困難な状況とのことでした。
先にタッチダウンに成功した日本のはやぶさ2の着陸地点選定の経験や偉業とも言えるような精密自立誘導による着陸成果を生かしてアメリカの探査機「オシリス・レックス」のプロジェクトとも協力して行くという
ニュースは国同士で成果を競い合うライバル関係よりもお互いのミッションを協力しながら将来の人類のために貢献していく姿勢にとても好感が持てました。
今後もいろんな分野でこうしたことが行われると良いですね!

他にもNHKのはやぶさ2特設サイトもありましたのでこちらもご覧下さい!
こちらも情報が更新されているようなので今後もご注目下さい!

https://www3.nhk.or.jp/news/special/hayabusa2/?utm_int=detail_contents_news-link_001

4月から再開しました会津そらの会での観望会、今月は5月10日(金)19時から開催予定です!
場所はリオンドール滝沢店の駐車場北側にて開催となります。

今回は月齢5の月を中心に見て頂く予定です。
望遠鏡では欠け際のクレーターの複雑な様子が見やすくなりそうです!
数台の望遠鏡を準備しますので倍率によって見え方の違いを比べてみて下さい!
空の条件が良ければスマホのカメラでも望遠鏡で見た月の写真が撮影できますので
また、合間に春に見つけやすい星座も一緒に探してみましょう!

参加は無料ですし、予約などは不要ですのでお気軽にお出かけ下さい!
但し、お子さんは安全の為に必ず保護者の方と一緒にご参加下さい!
また、5月になっても夜になると日中との気温差もあって意外と寒く感じてしまうなる場合もありますので念のため上着などを準備しておくと安心です。

万が一お天気が悪くて星が見られない場合には2階ツタヤ店左奥のキッズコーナーにて星のお話会を開催予定ですのでお天気に関係なくお出かけ下さい!
せっかくの観望会なのでぜひ晴れて欲しいものですね!

2019年5月の月の満ち欠けは以下のようになっています。
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  5日(日) : 新月 
 12日(日) : 上弦
 19日(日) : 満月
27日(月) : 下弦
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星を眺めるにはやはり月明かりの影響が大きいので星見へ出かけるときの参考にしてみて下さい!
今月なら8日頃までは月明かりの影響は少ないでしょう!
また、満月を過ぎると月の出は1日毎に40分から50分程遅くなっていきます。
なので満月から数日後くらい過ぎると、そんなに遅い時間で無ければまた美しい星空が見れるようになりますよ!
まだちょっと春霞の影響が残っているかもしれませんので狙い目は雨上がりのあとの晴れた夜ですね!

毎月恒例の会津での5月の日の出、日の入り時刻を先月の4月と比べてみると以下のようになりました。
星の撮影をやっている方からのリクエストで薄明の始まりと終了時刻を追加してあります。 
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月   日   薄明始まり      日の出        日の入り       薄明終了
4月  1日  3時 58分    5時 25分    18時 05分    19時 32分
5月  1日  3時 08分    4時 44分    18時 32分    20時 08分
5月 31日  2時 32分    4時 19分    18時 57分    20時 45分
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(StellaNavigator10/AstroArts.にて会津若松市で計算)

6月には夏至を迎えるので夕方暗くなる時間も4月よりもだいぶ遅くなってきたことが感じられるでしょう!
なかなか空が暗くならないこの時期なので夕食後の時間帯に夜空を見上げてみて下さい!
普段の忙しい生活や仕事の喧噪を忘れて心の安まる時間を作ってみて下さいね!

それではそろそろ2019年5月の主な天文現象を見ていきましょう!!
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☆ 5月 5日(日) 新月!

5日朝に新月を迎えます!
なので今年のGW中は殆ど月明かりに邪魔されずに星空を楽しめそうです!
せっかくの大型連休ですからお天気の良さそうな日を選んで街明かりの少ない山や海に出かけてゆっくりと星空を楽しむのも良さそうです!
またこの機会にプラネタリウムや天文台に出かけてみるのもお奨めですね!
ちょっと混雑するかもしれませんが、もしまだ出かけたことが無かった方にもお薦めです!
そんなときに便利なのがアストロアーツの案内サイト「PAO Navi」です!
http://paonavi.com/
こちらのサイトでは全国のプラネタリウムや天文台の情報が手軽に見られますのでお時間のあるときにチェックして予定を組んでみて下さい!

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☆ 5月 6日(月) 夕方の空で月齢1.5の細い二日月を見つけよう!!

今月5日に新月となった月が6日夕方の低い西空で二日月となって見えてきます。
GW最終日でまだお休みの方も多いでしょうから、もしお天気が良さそうでしたら19時過ぎになるべく
西の低い空まで見渡せ得る場所へお出かけ下さい!
但し、今回の糸のような細い月を見るにはまだ明るさの残っている空で、しかもかなりの低空なので双眼鏡は必需品だと思って下さい!
当日の空の明るさにもよりますが、19時15分頃くらいから西北西の低い空を双眼鏡でゆっくりと捜せば
お目当てのとてもとても細い月が見つかるかも知れません。
もし運良く見れたら忘れないようにスケッチしてみて下さい!

また、この時低い空にあまり雲などが無ければ月の少し右側に双眼鏡の視界を1.5倍程を動かすとおうし座の散開星団「すばる」もありますので忘れずに捜してみて下さい!
そろそろ沈んでしまいそうな低い空で見るすばるもなかなか印象的ですよ!

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☆ 5月 7日(火) 未明の空でみずがめ座流星群が極大を迎える!!

あの有名なハレー彗星が残してくれたちりが地球の大気にぶつかって流れ星となって見える
みずがめ座流星群がGWが終わったばかりの7日未明に極大を迎えます!
今年はピークの予報が6日23時頃なので7日の明け方が狙い目となります。

ただし会津ではみずがめ座流星群の放射点が地平線上に昇って来るのが1時過ぎなので、だいたい1時半頃
から見始めて、空が明るくなって来る3時過ぎまでの約1時間半がチャンスとなります!
今年は幸いにも新月直後なので月明かりの影響は全く無い最高の条件で見られそうです。

ところでみずがめ座は季節的には秋の星座なのでこの時期にはまだ見えてくるのが遅く、夜半過ぎにようやく
東の地平線から昇って来ます。
ニュージーランド等の南半球では季節が日本とは反対なので夜明けの時間も遅くその分放射点も高くなるま
で見られるので一晩に見られる流れ星の数は夏のペルセウス座流星群に近い数が見られるそうです。
残念なことに日本からは放射点が高くなる前に夜明けを迎えてしまうのでこれから数が増えてくる頃には
夜明けを迎えてしまうので過度な期待は禁物です!
今回のみずがめ座流星群はピーク前後でも見ることができますのでGW中でも夜明けの空には注目してみて
下さい!
運が良ければ東の空から意外と長く飛ぶような流れ星が見られるかも知れませんよ!

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☆ 5月 10日(金) 会津そらの会 観望会 「望遠鏡で月を見てみよう!!」開催

会津そらの会での観望会、今年2回目を10日(金)19時から開催予定です!
今年1回目となった先月12日はちょっと寒かったですが予想以上の晴天に恵まれて明るい月を中心に
冬から春の星座を見て頂きました。
先月の観望会から1ヶ月過ぎて見える星座の様子も意外と違って来ています!
もしお持ちでしたら星座早見盤やペンライト、スケッチブックと筆記用具などもあると良さそうです!
是非お気軽にお出かけ下さい!
参加は無料ですが、観望会は暗くなってからの開催となりますのでお子さんは必ず保護者の方と一緒にご参加下さい!

Facebook会津そらの会ページには先月開催された観望会の様子も載っていますので、まだ参加されたことの無い方はこちらもご覧下さい!

https://www.facebook.com/aizusora/
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☆ 5月 12日(日) 上弦の月が見られる!

12日には上弦の月を迎えます!
上弦の月と言えば半月のイメージですよね!
普段、半月を見るのは夕方になってからという場合が殆どですが・・実は上弦の頃の月は昼頃にはもう東の空から昇ってきているんですね!
12日の会津での月の出時刻をチェックしてみると・・11時7分になっていました。
お昼の12時頃なら真東よりもちょっとだけ北寄りの低い空に半月が見えているはずです!
平日なら時間的お昼休み時間でもちょっと忙しくてなかなか眼にする機会はありませんが、今回はちょうど
タイミング良く日曜日なので時間的にも余裕があるでしょうからこちらも東の低い空まで見渡せる場所で
ご覧下さい!
東の空低い空で見る上弦の月って普段見慣れていませんのでパッと見たときに何だかちょっと違和感を感じたりする場合がありますが皆さんいかがでしょう?
双眼鏡があればきれいに半分になった形がわかりやすいですよ!

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☆ 5月 19日(日) 満月!

今月19日には満月を迎えます。
先月の満月も確か19日でした。
満月から次の満月が見られるまでの日数は平均すると約29.5日程になります。
現在私たちが当たり前のように使っているカレンダーも元になったのはあの月の満ち欠けだったんですよね。
4月はカレンダーが30日までなので今月も同じ日に満月を迎えることになりました。
但し、実際に満月となる時刻は19日の朝6時過ぎなのでなるべく満月に近い状態で見るには19日の明け方3時頃がお奨めです!
この日も幸いに日曜ですので明け方早起きして南西の満月ちょっと前の月を是非ご覧下さい!
普段ならこんな夜明け頃の満月を見る機会はなかなかありませんのでお奨めいたします!
空が少しずつ明るくなって来る中で見る丸い月の姿は次第に印象も変わっていきますのでぜひ双眼鏡でも
見ておきたいものです!

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☆ 5月 20日(月) 月に寄り添っていく木星に注目!

20日夜には満月を過ぎたばかりの月齢15.5の月とマイナス2.6等とかなり明るい木星が並んだ様子が見られそうです!
最初の注目は会津で月が少し昇って来た20時30分頃から21時頃です!
低い空の月の下に明るい木星が寄り添う様子は双眼鏡でぜひ見ておきたいものです!
また、このあと時間と共に高い空に昇ってからも時々様子を眺めてみて下さい!
今回の接近では月が木星の西側にあり、時間と共に少しずつ月と木星との間隔が近くなっていく様子がわかるはずです。
月が昇った頃には月と木星の間隔は2.7度程ですが、深夜には1.3度程まで接近していくようです!
このあとも少しずつ近づいて行って、最接近は日付が変わって21日時の未明3時頃に0.9度くらいになるようです!
こうなればかなりの大接近なので3時頃に早起きして見てみたいですね!
この時間帯でもまだ月は南南西の空、高度25度程で見えていますのでまだ見やすいようです!

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☆ 5月 22日(水) 月齢17.6の月と土星が接近!

20日夜に木星と接近していた月は22日夜に今度は土星と接近します。
但し、満月を過ぎているので会津で月が昇ってくるのは22時頃なのでその1時間後の23時頃に南東の低い空に昇ってきている月にご注目下さい!
ちょっと欠けてきた月の少し左には約4度程離れてポツンと光る星が見つかるはずです。
その星の正体はあの有名な土星なんです!
今回の接近では両者の間隔が4度程なので双眼鏡でも並んだ様子がわかりやすいでしょう!
そういえば先日の木星と月の接近の時には時間と共に接近していく様子がありましたが、実は今回も月が土星の西側にあるので両者の間隔は時間と共に徐々に接近していく様子が見られそうです。
翌日の未明3時頃には2.6度程まで近づいて行くはずなのでお天気が良かったら3時頃に早起きして確かめてみて下さい!

今回のように双眼鏡で月と一緒に星を眺めると普段よりも星の色がわかりやすいのでそんな様子も確かめてみて下さい!
また、木星や土星などは一般的な星と比べるとある程度の見かけの大きさがあるので他の明るい星と比べると
殆ど瞬かないのが特徴です!
今シーズンの土星は夏の星座でお誕生日の星座のひとつ、いて座の中で0等級の明るさで見えています。
お隣のへびつかい座の足下で輝く木星の明るさには及びませんが月明かりが無いときには落ち着いた明るいクリーム色っぽい見え方が特徴です。
是非この夏見やすくなる土星の見える位置を今のうちに確かめておいてみて下さい!

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☆ 5月 27日(月) 深夜に下弦を迎える月!

今月は26日の深夜、日付が変わって27日1時34分に下弦の月となります。
この頃の時間帯だと下弦の月はまだ東南東の空で高度も10度程のようです。
まだ低めの空ですがこの頃の時間帯にお天気が良ければ窓からでも双眼鏡で月の姿を眺めてみて下さい!
ちゃんと半分の形になっているかなとひと目だけでも確かめておくことが出来れば良さそうです!
もしこの時間に見るのを忘れてしまった時には翌朝に見てみて下さい!
朝の6時頃だとほぼ南の空でちょっと傾いた半月の姿を眺めることが出来ますので!

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