今日はやぶさ2は、小惑星表面に人工クレーターを作る世界初のミッションに挑戦します!
<<SCI =衝突装置>>イラスト画像提供 HAYABUSA2製作委員会 (有限会社ライブ)
<<DCAM3 =分離カメラ>>イラスト画像提供 HAYABUSA2製作委員会 (有限会社ライブ)
<<爆破の瞬間予想>>イラスト画像提供 HAYABUSA2製作委員会 (有限会社ライブ)
4月5日の衝突装置分離運用のため4月4日(木)13時過ぎより降下が始まっています。
20㎞上空のホームポジションから4月5日0:15(JST日本時間)高度は約4.4㎞。これは実際の画像です!
分離前までこちらでリアルタイム映像が配信されています!
http://www.hayabusa2.jaxa.jp/galleries/onc/nav20190404/
続きはこちら、衝突装置運用管制室ライブ中継(4月5日 10:00 – 12:15 [JST] 予定)
https://www.youtube.com/watch?v=bv2ykuJDcBo
インパクタと呼ばれる衝突装置SCI(Small Carry-on Impactor)は、直径30㎝14kgの円錐形の中に9.5kgの爆薬が詰められています。ライナという小惑星に衝突する部分は、重さ2kg厚さ約2mmの銅板で、リュウグウに存在しないことが明らかな素材で作られ、採取した岩石の構成成分と混在しないようになっています。爆発によりライナを1000分の1秒で秒速2kmに加速し、リュウグウ表面に人工クレーターを生成します!
はやぶさ2が行う衝突装置による小惑星リュウグウ表面の爆破は、流鏑馬(やぶさめ)のように自ら移動しながら目隠しで的を射る難しさと、吉川先生が例えてお話しされました。機体が降下する途中でいったん上昇に転じ衝突装置を下方向に分離。分離カメラは下方向に移動しながら上向きに切り離します。水平方向や垂直方向に爆破地点からの破片を避けるようリュウグウの影に回りこむ退避行動を取ります。なんとアクロバティックな世界初の難しいミッション。どうかどうかご安全に!
◆今回の挑戦詳細はこちら
http://fanfun.jaxa.jp/jaxatv/files/20190402_hayabusa2.pdf
◇福島民友 小惑星探査機「はやぶさ2」…砂採取の鍵 衝突装置は福島県発
「衝突装置」の設計と爆薬の製造は日本工機白河製造所(西郷村)が担ったもの
http://www.minyu-net.com/news/news/FM20190202-347678.php
◇NHK NEWS WEB「はやぶさ2」降下開始 人工クレーター作るミッション
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190404/k10011872751000.html?utm_int=news_contents_news-main_003
◇毎日新聞記事も(有料です)
https://mainichi.jp/articles/20190404/ddm/041/040/030000c
◇衝突装置着弾の様子 Youtube
◆衝突装置運用スケジュール
項目 地上時刻:JST 判断項目
Gate1 4月4日 12:00 降下開始の可否判断開始(@20km) ⇒GO
Gate2 4月4日 23:37 降下継続の可否確認開始(@5km) ⇒GO
Gate3 4月5日 09:44 最終分離判断(GO/NOGO判断)開始
SCI分離 4月5日 機上時刻10:56 地上確認時刻11:13
探査機は1秒に14cm上昇しながら、衝突装置を1秒に20cmの速度で下向きに分離。
⇒
SCI分離から18分後
DCAM3分離 4月5日 機上時刻11:14 地上確認時刻11:31
探査機は1秒に64cmの速度で下降しながら、DCAM3を1秒に70cmの速度で上向きに分離。
SCI分離から40分後
SCI作動 4月5日 機上時刻11:36 地上確認時刻11:53
⇒⇒
SCI作動から 5分後小惑星触回避
10分後退避速度緩和
100分後退避速度停止
250分後ホームポジション復帰開始
340分後ホームポジション復帰上昇
Gate5 4月5日 13:32 探査機状況確認
Gate6 4月6日 14:52 探査機状況確認
※Gate4は定義しない
4月22日の週に、クレーター探索運用(事後)
今は4月5日の1:50過ぎ。プロジェクトチームの皆さんは深夜運用中。
衝突装置のミッションが無事に進みますよう祈りつつ。。