新年を迎えて2019年に入ったかなと思ったらいつの間にかもう2月です。
年末年始はやはり色々と慌ただしいこともあって月日の過ぎるのが早く感じてしまいますね。

2月と言えば真冬と言うイメージが強いので、少しでも早く春になって欲しいという方にとっては早く過ぎて欲しい気持ちもあるかもしれません。
そんな寒さの厳しい2月ですが、星の輝きは寒さに反比例して美しく感じられますし、絢爛豪華な冬の星座たちを暗くなってすぐに楽しむことが出来る時期でもありますのでしっかりと防寒対策を行って星空を楽しんで頂ければと思います。
全天1の明るさを誇るおおいぬ座のシリウスはこの時期、特に寒波がやってきてシンチレーションの激しいときにはジッと見ていると激しく瞬きながら色が虹色に変化しながら見えることがありますのでぜひ確かめてみて下さい!

また、今年の2月には今年最大の満月が見られるスーパームーンがあったり、明け方の空では惑星が賑やかな様子を見せていたりと注目の天文現象もありますのでぜひ外に出て夜空を見上げてみて下さい!

そして会津そらの会でも応援している小惑星探査機はやぶさ2は、今月後半にはいよいよ1回目のタッチダウンが予定されています!!
http://www.hayabusa2.jaxa.jp/news/schedule/

小惑星リュウグウへ到着した当初は予想外の表面の様子に着陸の予定を延期して調査・観測を続けてきて、合運用が終わった年明けからも様々な準備を行っているようです。
無事にサンプルの採取が行えるようにみんなでまた応援していきましょう!

小惑星リュウグウはその表面の様子がかなり詳しくわかってきていて、それに伴って地名も名前が付けられてきています。
http://www.hayabusa2.jaxa.jp/topics/20190121_Nomenclature/

上記のサイトに載っている地図を参考にお子さんと一緒にリュウグウの探検を楽しんでみて下さい!

現在はやぶさ2は小惑星リュウグウのそばにいて、地球からは2月1日の明け方だと下の図のような方向に
見えています。(2019年2月1日 6時 会津での見え方)

実際には、はやぶさ2は小さくて遠いので望遠鏡を使っても見ることはできませんが、地球から3億5千万km以上も離れた場所で頑張っている様子を想像しながら応援をしていきたいですね!

2019年2月の月の満ち欠けは以下のようになっています。
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  5日(火) : 新月 
 13日(水) : 上弦
 20日(水) : 満月 ※今年最大の満月 スーパームーン!
26日(火) : 下弦
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毎月恒例の会津での2月の日の出、日の入り時刻を先月の1月と比べてみると以下のようになりました。
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月   日    日の出        日の入り
1月  1日  6時 52分    16時 35分
2月  1日  6時 42分    17時  6分
2月 28日  6時 12分    17時 35分
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(StellaNavigator10/AstroArts.にて会津若松市で計算)

2月はまだ冬本番というイメージがありますが、日の出時刻も夕方の日の入り時刻も1月に比べて着実に昼の時間が延びてきています。
厳しい冬の期間はまだしばらく続きますが、日の入り時刻の推移から季節は着実に春に向かっていることを感じさせてくれるはずですので寒さに負けずに頑張って乗り切りましょう!

それではそろそろ2019年2月の主な天文現象を見ていきましょう!!
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☆ 2月 1日(金) 夜明け前の空で細い月と金星が大接近!!

1月2日の金星と細い月の大接近はご覧になられたでしょうか??
あれから一ヶ月後の2月1日未明に再び夜明け前の空で並んだ様子が見られます!!
前回運悪くお天気に恵まれずに見られなかった方もぜひ早起きしてこちらの大接近の様子をご覧下さい!

今回は昨日よりもちょっと細くなった月齢25.8の月と金星とが2度程の間隔で並ぶようです。
月と細い月の距離が2度程なので双眼鏡でぜひ一緒に見てみたいですね!
見やすい時間は5時半頃~6時前くらいでしょうか?
前日には木星のそばにあった月が一晩で金星の少し下に移動していった様子にも注目して下さい!
2月と言えば1年中で最も寒い時期になりますが・・この並んだ様子を見ればこんな寒い中で早起きしても十分にお釣りが来るくらいに良かったと思われるはずですよ!
下の画像は1月2日未明の月と金星が接近したときの様子です。

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☆ 2月 2日(土) 明け方の空で細い月と土星が接近!!

夜明け前の低い空に土星が見えてきています!
見やすくなるのは今年の夏頃ですが、一足先に夜明け前の空で見ておくのも良さそうです。
2日未明には月齢26.8の細くなった月が東南東の低い空にあって、土星は月の左斜め下側に4.5度程離れた位置で0.5等で見えているはずです。
最初に明るい金星を見つけて、そこから左下側の低い空に細い月を捜しましょう!
そして月を双眼鏡で右上に捉えたら視界の左下に土星が見えてくるでしょう!
土星は肉眼でもそうですが双眼鏡で見ても殆ど瞬かないことや色がややクリーム色っぽいことですぐに普通の星と区別できると思います。
夜明け前の低い空なのでなるべく東南東方向が低い空まで見渡せる場所で捜してみて下さい!

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☆ 2月 5日(火) 新月 & 今年最遠の月

明け方の空に見えていた月は5日明け方に新月となります。
新月の時には太陽のそばにあって見ることはできませんが、8時頃ですと太陽の真下で約3度弱離れた位置にあるようです。
一ヶ月前には新月の月が太陽を隠す部分日食がありましたが殆どの場合新月でも太陽の上や下側を通過して行くのでなかなか日食にはなりません。
青空の中で月の姿は見えませんが今日は太陽のそばに月があるんだなと思って頂ければと思います。
ちなみに5日の夕方には月までの距離が今年で最も離れた状態になるそうです。
見ることはできませんが・・。

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☆ 2月 7日(木) 夕空で三日月を見よう!

今月は5日に新月を迎えましたので3日目となる7日夕方には三日月が見えてくるはずです。
18時頃には西南西の空で肉眼でも見やすくなっているはずです。
この時の月齢は2.5ですが、本当の三日月というのは一般に知られているよりもずっと細い月の形なのでこの機会にぜひ見て確かめてみて下さい!
ちょっと時間があればどのくらい細い月なのかを簡単にスケッチしておくことをお薦めします。
手帳でもノートでもかまいませんので形がわかりやすいようにちょっと大きめに描いてみて下さい!
一緒に日付と時刻や方角、そして見たときに感じたことを書いておくと良さそうです。
専用のノートかスケッチブックを1冊作れば自分用の星空観察ノートが出来ますのでお試し下さい!

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☆ 2月 10日(日)~11日(月) 月と火星が接近!

昨年夏には15年ぶりの大接近で大きな話題になった火星も最近はあまり話題にならなくなってしまっていますがまだまだしばらくは夕方の空で見ることができます。
そんな火星、最近見かけないけどどこにあるんだろう??と言う方は10日と11日夜に月の近くを捜してみて下さい!
空が暗くなってきた19時頃なら西南西の方角で40度くらいの高度に見えています
この時期の火星は秋の星座うお座の中にあって、明るさもまだ1等級の明るさを保っているので位置さえわかれば赤っぽい色合いと相まってすぐに火星だとわかるはずです。
10日には月の右上、11日には月の右側で月と火星の間隔は約8度程になります。
双眼鏡で一緒に見るにはちょっと離れていますがこのあと13日には火星と天王星の大接近もあるので火星の位置をこの機会に確かめておいて下さい!
双眼鏡なら火星らしい赤っぽい色がまだわかるでしょう!

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☆ 2月 13日(水) 夕方の空で火星と天王星が大接近!

滅多に見れない惑星の一つ「天王星」を見つけるチャンスです。
ただし、天王星の明るさは6等級なので実際に見るにはやはり双眼鏡か望遠鏡が必要になります。
今回は火星が天王星を見つける良い目印になってくれます。
火星と天王星の最接近は13日頃でその間隔は約1度程まで接近します。
下の画像を参考に双眼鏡などで捜してみて下さい!
丸い円は双眼鏡の視界で7度の視野を示しているので参考にして下さい!

双眼鏡で見る場合には手ぶれの影響を少なくするために三脚を使ったり、何か台になるようなところに双眼鏡を持った肘を乗せて支えにすると見やすくなるでしょう!
なるべくピントをしっかり合わせて見ると小さな星も見やすくなります。
デジタルカメラを使える方はぜひ前後数日間で同じくらいの時間に火星を中心にして撮影してみて下さい!
2回以上撮影できれば火星の近くにある天王星を見つけることが出来るでしょう。
望遠レンズの方が見つけやすいかもしれませんのでお持ちの方はお試し下さい!

ちょっと離れたところにある月は上弦の月なのでこちらもご覧下さい!

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☆ 2月 19日(火) 未明の空で金星と土星が最接近!!

明け方の空で美しい輝きを見せていた明けの明星の金星も先月の西方最大離角を過ぎて次第に明け方の空での高度も少しずつ低くなってきています。
そんな金星が19日未明には土星と約1度程までの大接近となります。
土星の明るさは0.5等なのでマイナス4等級の金星と双眼鏡で是非一緒に眺めてみて下さい!
また、この前後数日でも位置関係が日毎に変化しますので19日だけでなく数日間見て頂けると良さそうです!

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☆ 2月 19日(火) 今年最大の満月 スーパームーンを見よう!

 ここ数年でだいぶ一般の方にも知られるようになったスーパームーンですが、今年は2月19日の深夜になる
そうです。
 実際に満月となるのは日付が変わって20日 0時54分なのでちょっと夜更かしをしないと見れませんが
せっかくの機会なので是非この時間に見てみてください!
 今年9月の最小の満月と比較するとその見かけの大きさの違いは1割以上にもなりますが、実際に見てその大きさの違いはわかりにくいのでぜひ望遠レンズなどで実際に撮影して比較してみて下さい!

国立天文台のサイトにも今年のスーパームーンに関するわかりやすい記事が載っていますのでこちらも
是非ご覧下さい!
https://www.nao.ac.jp/astro/sky/2019/02-topics01.html

スーパームーンは月の見かけの直径が大きくなることで月の見かけの明るさもいつもの満月よりも明るく
感じられるそうなのでそうした明るさの違いにも是非注目してみましょう!

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☆ 2月 20日(日)~ 夕方の空に水星を見つけよう!

今月27日に東方最大離角を迎える水星が夕方の空で20日頃から次第に見つけやすくなってきます。
1年を通してもなかなかお目にかかる機会の少ない水星なのでぜひこの機会に見てみてください!
18時頃に西南西と西の間の低い空を双眼鏡で捜すとまだ空の明るさの残った空にポツンと光る水星が
見つかるはずです。
この頃の水星はマイナス1等級程と意外と明るく輝いていますので双眼鏡があれば思ったよりも見つけやすいはずです。
少し空が暗くなってきた頃には肉眼でも見ることができるので確かめてみて下さい!
夕方の水星はこのあと3月初めの頃まで見られそうな期間がありますので何回見つけられるかチャレンジしてみて下さい!

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☆ 2月 28日(木) 未明の空で月と木星が接近!

28日の夜明け前、5時頃には南南東の空で月齢23の月と木星が約2.5度くらいまで接近した様子が見られそうです。
こちらも双眼鏡で見るのがお薦めですね!
8倍くらいの双眼鏡でもしっかりと固定してピントをきちんと合わせれば木星のガリレオ衛星も見つけることが出来ますのでまだ空が暗い時間帯に見ておきたいですね。
この頃だと月初めと比べると夜明けがだいぶ早くなってくるので4時半頃が見やすい時間帯になりそうです。
せっかくなので左下の方に見える金星や土星も捜してみて下さい!

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☆ 3月 2日(土) 未明の空で月と土星が大接近!

月が変わって3月2日未明、南東の低い空ではちょっと細くなってきた月齢25の月と土星が僅か1.3度までの大接近となるようです!
ここまでの接近は滅多にありませんから是非見ておきたいですね!
双眼鏡だと土星の色合いが土星単独で見たときよりもわかりやすいのでこの点にも気をつけて観察してみてください!
その際にはぜひまた月と一緒にスケッチしてみてください!

こちらは3月の天文現象ですが、3月に入ってすぐなので入れておきました。

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