画像提供アストロアーツ https://www.astroarts.co.jp

今年も11月を迎えました。2018年も残り2ヶ月となってしまいましたね。
11月となると聞いただけでも急に冬らしい季節感を感じてしまいがちですが・・このところずっとはやぶさ2関連の大きな話題が続いていますので皆さんと一緒に盛り上げていきたいですね!

今月の目玉はなんといっても23日(金・勤労感謝の日)に郡山市のビッグパレットにて開催される「ロボット・航空宇宙フェスタふくしま2018」ですね!!
大きな会場に全国からロボットや宇宙関連の展示がやってきますのでちょっとでも宇宙に関心のある方にお薦めですよ!
参加無料ですし、お子さんでも楽しめるコーナーもたくさんあるようなので是非お出かけ下さい!
会津そらの会でもはやぶさ2関連の展示とともに工作教室なども行いますのでご期待下さい!
「ロボット・航空宇宙フェスタふくしま2018」 http://www.robotfesta-fukushima.jp/

星空の方も秋の星座が見やすくなってきて、ちょっと時間が遅くなればにぎやかな冬の星座たちも見えてくる時期になってきています。
今月は夕方の空で西の低い空になってしまっている土星も11日には細い月とのツーショットが見られるようなのでなんとか見ておきたいですね!
火星は19時頃、まだまだ南の空で明るく見えています。
望遠鏡では夏頃に比べるとだいぶ見かけの大きさが小さくなってきてしまっていますが明るい星が少ない秋の星座の中で0等級の火星は今月もかなりの存在感を見せてくれています。
お天気の良さそうなときにまた夜空を見上げて見て下さいね!

また、今月10日頃になると明け方の空では明けの明星の金星が次第に見やすくなってきます。
特に15日頃にはおとめ座の1等星スピカに接近する様子も楽しめそうですので早起きして見てみたいですね!

そして、今月はおうし座流星群、そしてしし座流星群の出現があります。
どちらも数はそれほど多くはありませんが割と明るい流れ星が見られることがありますので期待しましょう!
特に前半のおうし座流星群は月明かりの影響もあまりない時期なので好条件で見られそうですので!

会津そらの会で4月から毎月行ってきていた観望会もいよいよ今月が今年の最終回になります。
今月は16日(金)18時頃からいつものリオンドール滝沢店の駐車場北側にて開催予定です。
観望会は参加無料ですのでぜひ気軽にご参加ください!
この夜はちょうど月齢9の月と火星が接近する日なので肉眼ではもちろん、双眼鏡などでも見て頂けそうです!
望遠鏡では月のクレーターの様子が見やすい月齢なのでいくつかの望遠鏡で見比べてみるのも面白そうです。
11月なので夜にはかなり寒く感じられることが予想されますので防寒対策はしっかりと準備してご参加下さい!
温かい飲み物もあると良いかもしれませんね。
小さいお子さんは安全のため、必ず保護者の方と一緒にお願いいたします。
リオンドールでの観望会では万が一お天気が悪くて星が見えない場合でもツタヤ店2階左奥のキッズコーナーにて「星のお話し会」を19時頃から行いますので天候に関係なく気軽にお出かけ下さい!

11月の月の満ち欠けは以下のようになっています。
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  1日(木) : 下弦
  8日(木) : 新月
 15日(木) : 上弦
 23日(金) : 満月 
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毎月恒例の会津での11月の日の出、日の入り時刻を10月と比べてみると以下のようになりました。
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月   日    日の出        日の入り     
10月  1日  5時 33分    17時 27分
11月  1日  6時 02分    16時 45分
11月 30日  6時 32分    16時 26分 
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(StellaNavigator10/AstroArts.にて会津若松市で計算)

10月の初めの頃と11月末を比較すると日の出や日の入り時刻はそれぞれ1時間程も違ってきています。
その分だけ夜が長くなって星空を楽しめる時間が長くなってきているということで前向きに考えてお過ごし下さい!


それではそろそろ2018年11月の主な天文現象を見ていきましょう!!

☆ 11月 1日(木)~11月3日(土) 夕方の南西の低空で木星と水星が接近!
今月7日に夕空で東方最大離角を迎える水星と木星が今月1日~3日にかけて南西の超低空で並んだ姿が見られそうです。

木星は日毎に低くなってしまい、3日の夕方には水星とほぼ同じ高度に見えるのがほぼラストチャンスになりそうです。
参考までに下記の今月3日での太陽系の惑星の配置をご覧下さい!

地球からほぼ同じ夕方の低空に見える水星と木星は実際には距離も6倍も違っています!

木星もこのあとしばらくは見られなくなってしまいますので、3日までの夕方に南西方向で雲などが無いような日を選んで17時頃から双眼鏡で捜してみて下さい!
まだ少し空の明るさが残っていますが、水星がマイナス0.2等星、木星がマイナス1.7等星なので双眼鏡なら同じ視野に捉えられそうです!
水星だけなら10日頃まではまだ見られるチャンスがありますので11月前半の夕方に何回見られるかチャレンジしてみてください!

水星といえば先月、日本の水星探査機「みお」が打ち上げられました。
日欧共同水星探査プロジェクト「BepiColombo」については下記のJAXAのサイトをご覧下さい!
http://www.jaxa.jp/projects/sat/bepi/index_j.html


☆ 11月 6日(火) おうし座南流星群が極大!

今月6日頃におうし座南流星群が極大を迎えると予想されています。
実際には10月中旬頃からちょっとずつ出現はしていて今月末頃まで細々と出現は続きますのでこの日だけでなくお天気の良さそうな日には寒くない準備をして夜空を眺めてみて下さい!
おうし座流星群には放射点がすばるの近くにある北群とそこからちょっと南側の雄牛の背中にある南群があってそれぞれのピークが南群が6日頃、北群が13日頃になるようです。
実際の夜空で見ていれば放射点が近いのでそれほど区別せずにおうし座流星群として楽しんで頂ければ良さそうです。
どちらの群もピークでも1時間あたり5,6個とみられる数はそれほど多くは無いので気持ち的には普段よりも流れ星が多少多めに見られるくらいの気持ちで見ていた方が気楽だと思います。
それでもこのおうし座流星群は比較的明るめの流れ星が流れることがあるのでもしうまく見れたら感動も大きいでしょう!
6日は月齢28なので月明かりの影響も殆ど無いのでお天気さえ良ければ最高の条件で眺められそうです。
なので可能であれば少しでも街明かりの少ない場所に出かけて見てみたいものです。
おうし座にある放射点も18時頃には東の空に昇ってきますのでほぼ一晩中流れるチャンスはあります!!
寒い時期なのでくれぐれも風邪など引かないように防寒対策をしっかりとして眺めてみて下さい!


☆ 11月 9日(金) 夕方の西空で水星と細い月が接近!!

9日の夕方、南西の低い空に月齢1.7のかなり細い月と水星が並んだ様子が見られるかもしれません!!
17時頃になるべく南西方向の低空まで開けた場所に出かけて、双眼鏡で捜してみて下さい!
冬が近づいてきているので低空に靄などが無くて透明度が良ければ意外と見える可能性がありますので是非捜してみて下さい!
この頃になると木星は高度がかなり低くなってしまうのでこちらは難しそうです。


☆ 11月 13日(火) おうし座北流星群が極大!

今月11日頃におうし座北流星群が極大を迎えると予想されています。
この日もまだ月齢が5.7なので21時頃には月も沈んでしまう為、流れ星を見るには最高の条件ですね!
内容は6日のおうし座南流星群のところを参照して下さい!


☆ 11月 11日(日) 夕方の西空で細い月と土星が接近!

11日夕方18時頃、南西の低い空で月齢3.7の細い月といて座で0.4等で光る土星が約4度程まで接近します。

このくらいの間隔なら肉眼でも並んだ様子がわかりやすいですし、視界の広い双眼鏡なら一緒に見ることができますので是非ご覧下さい!
双眼鏡では土星の形まではわかりませんが、土星のややクリーム色っぽい独特の色合いもわかりやすいのでこの機会に確かめてみて下さい!
細い月と土星の並んだ様子も今シーズンではラストチャンスなのでお見逃し無く!!


☆ 11月 15日(木) 未明の空で明けの明星の金星とスピカの大接近!

今月10日頃くらいから明け方5時頃に東北東の低い空で眩しい姿を見えて来ている明けの明星の金星が15日未明におとめ座の1等星スピカに約1.3度程まで近づいて見える大接近となります!!
10日未明でも約2.2度程なので双眼鏡でも近くに並んだ様子が美しく見られるでしょう!
このあと日毎に接近していって15日未明が最接近となり、そのあとまた少しずつ離れていきます。
お天気が良ければ前後数日間、ちょっとずつ間隔が変わっていく様子を追いかけて見ても良さそうです!
こちらもなるべく低い空まで見渡せるような場所で見てみて下さい!!


☆ 11月 15日(木) 上弦の月 & 18時前後に月面Xが見られる!!

15日には夜半前に上弦の月を迎えます。
そしてこの日は夕方に久しぶりの好条件で月面Xも見ることができそうです。!
ちょっと小さめなので見るには望遠鏡が必要になります。
見える位置はちょうど欠け際の月の下から1/3くらいの位置にあります。
月面Xで検索すると画像がたくさん出ているので参考にしながら見てみて下さい!
見やすいのは今回は18時前後になりそうです!
上弦の月で欠け際にある場所はちょうど日の出を迎えている場所になります。
30分から1時間程眺めていると月面の欠け際での日の当たり方の変化もわかるのでこの機会に時間があれば確かめてみて下さい!


☆ 11月 16日(金) 月と並ぶ火星 & 第8回 会津そらの会 観望会!!

16日(金)は恒例の会津そらの会での観望会を18時より開催予定です。
今年も4月から毎月行ってきた観望会ですが本格的な冬を迎える12月以降は積雪や厳しい寒さの影響も配慮して来年4月まではお休みの予定です。
ですので16日夕方のお天気が良さそうでしたらぜひお出かけ下さい!!

この日は月齢8.7の月と火星が僅か2.5度まで近くに接近した様子が眺められそうです。
火星自体は次第に地球から遠ざかりつつあるので7月末の最接近の頃と比較するとこの頃の火星の見かけの大きさは約4割ちょっとまで小さくなってしまっているので表面の様子を見るのは次第に難しくなってきていますが、それでもまだ明るさがマイナス0.3等級もあるので肉眼ではもちろん、双眼鏡でなら明るい月とオレンジ色っぽい火星の色の対比が美しく眺められるはずです!
月の方も前日に上弦の月になったばかりなので欠け際のクレーターが特に見やすい時期なので倍率の違いによる見え方の印象を比較して頂けると楽しめそうです!


☆ 11月 18日(日) 未明の空でしし座流星群が極大を迎える!

18日にしし座流星群が極大を迎えるようです。
2001年の大出現があまりにも凄かったので一躍有名になったしし座流星群ですがこのところは極大の時でも1時間に数個程度の出現になっているようです。
今年のピークは日本時間で18日の8時頃と予想されているので17日の深夜~18日の明け方までが狙い目になりそうです。
元々しし座流星群の放射点が東の空に昇ってくるのは23時頃ですし夜半過ぎには月も西の空低くなるので今回もほぼ月明かりの影響が無い好条件で見られそうです!!
まだこの頃にはおうし座流星群の出現も少し残っているのでその分流れ星を見られる確率は高くなります。
せっかくなので流れ星が飛んだ経路を逆にたどってどちらの流星群だったのかも確かめてみて下さい!


☆ 11月 23日(金) 満月!!

今月は23日の15時少し前に満月を迎えます。
この日の満月の出は会津では16時42分頃、東北東の空から昇ってくるはずです。
お月見の季節は過ぎてしまいましたが、夜空が澄んでいれば眩しい程に美しい満月になるでしょうからぜひ眺めてみて下さい!