画像提供 アストロアーツ http://www.astroarts.com/

2018年も8月を迎えて本格的な夏のシーズンを迎えました。
今年は例年になく早い梅雨明けを迎えて(東北南部は7月14日!)、いつもの年よりも真夏のような暑さが長く続いているので既に夏バテ気味の方もあるかもしれません。
暑い夏の時期を乗り越えるには普段からの食生活も大事ですが、それ以上に影響の大きいのがきちんとした睡眠を取れているかどうかです。
でも星の好きな人にとっては寝不足なのは普段からで仕方が無いかな・・という方も多いと思いますが、やはりこうした時期ですので、星の見れないようなお天気の悪い日は早めに休むなどということを心がけておくのも良さそうです。

そして、あまり一般には広まっていませんが・・8月1日からはスターウィークが始まります!!
スターウィークのサイト http://www.starweek.jp ではちょっと下の方にリーフレット「8月の星空」とミニブック「星空探検マップ」がダウンロードできますのでプリントして是非ご家族で星空を楽しむときにご利用下さい!
こちらのサイト、是非星の好きなお友達にも教えてあげて下さい!!

そして、今年2018年のテーマは「火星がぼくらに会いに来る!!」に決まりました!!
テーマに取り上げられた火星は先月31日に15年ぶりの大接近を迎えたばかりで、まだこれからしばらくの間夜空でかなり目立っています。地球から見て1月に比べ直径が5倍に変化、明るさはマイナス2.8等級と一等星よりも明るく、まるで点というより丸のように感じます。8月は夕方から南東の空に輝き、22時ごろは南の空、明け方3時ごろ西に沈むようです。
次にこんな風な火星の明るい姿が見られるのはなんと17年後になるそうなので、なるべく今月中にぜひ星のきれいな場所で(可能なら月明かりの無い空で)火星の色と明るさをしっかりと記憶しておいて頂ければと思います。
また、夕方の金星、そして木星と土星も8月中はまだまだ見やすい時期なので夏休みには天文台などに出かけて大きな望遠鏡で惑星の姿を皆さん自身の目でじっくりと見て頂ければと思います。
夏の風物詩にもなっているペルセウス座流星群も今年は月明かりの無い絶好の条件で見られるので旅行も兼ねて流れ星観察もお勧めです!

火星の接近とは 国立天文台 https://www.nao.ac.jp/astro/feature/mars2018/about.html 

会津そらの会で先月28日に開催しました夏イベント「会津 × 宇宙 はやぶさ2とわたしたち」には今年もたくさんの方のご来場ありがとうございました。
はやぶさ2が目指していた小惑星「リュウグウ」に無事に到着し、その特徴的な姿を捉えて送ってきて、ニュースなどでも大きく取り上げられて話題になっている時期ですし、つい先日にはリュウグウまで6kmまで接近したときの画像もアップされていました。
今年の秋には最初のタッチダウンが予定されているのでそれまでに良さそうな着陸候補地がなるべく多く見つかると良いですね!
まだまだはやぶさ2の活躍から目が離せませんよ!!

また、今月も会津そらの会で開催している観望会を8月24日(金)19時から行う予定ですのでこちらもぜひお出かけ下さい!
場所はこれまでと同じくリオンドール滝沢店駐車場北側(花屋さんの左隣)です。
先月の会津そらの会イベントで組み立て天体望遠鏡教室へ参加された皆さんは使い方の練習も兼ねて三脚と一緒にMy望遠鏡をお持ち下さい!

今回の観望会では前半には1番星の金星、そしてちょっと西寄りになってきた木星をメインに見て頂く予定です!
この時期の金星は半月上に見えているので、そんな様子をぜひ見て頂ければと思います。
今年の木星も見やすいのはあと少しなので表面の縞模様とそばに並んで見える4個のガリレオ衛星の様子をじっくり見れると良さそうです。
19時半頃ならガリレオ衛星のうち2つが接近している様子が見られるかもしれませんよ!
そして後半暗くなってきた空には環の大きく開いた土星と大接近を過ぎたばかりの火星にも注目してみて下さい!
合間には夏に見える星座などの案内等も行う予定ですのでお楽しみに!!
参加無料ですのでぜひ気軽にご参加ください!
小さいお子さんは必ず保護者の方と一緒にご参加ください!
万が一お天気が悪くて星が見えない場合にはツタヤ店2階左奥のキッズコーナーにて「星のお話し会」を行いますので天候に関係なく気軽にどうぞ!

8月の月の満ち欠けは以下のようになっています。
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  5日(日) : 下弦
 11日(土) : 新月
 18日(土) : 上弦
 26日(日) : 満月 
今年のペルセウス座流星群が多く見られるのが8月11日から13日にかけて、今回は月明かりの無い夜空で心ゆくまで流れ星を楽しめそうなので今から待ち遠しいですね!

また、毎月恒例の会津での8月の日の出、日の入り時刻を7月と比べてみると以下のようになりました。
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     月   日    日の出        日の入り
    7月  1日  4時 20分    19時 08分 
    8月  1日  4時 41分    18時 52分 
    8月 31日  5時 07分    18時 14分 
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(StellaNavigator10/AstroArts.にて会津若松市で計算)

8月になると夕方の日の入り時刻も意外と早くなってきますね!
日中はまだまだ暑い時期は続きそうですが・・8月後半になってくれば朝晩は多少は過ごしやすい気温になるでしょうから仕事帰りに星空を眺めてみるのも良さそうです!!

それではそろそろ2018年8月の主な天文現象を見ていきましょう!!
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☆ 8月 5日(日)未明の空で下弦を迎える月を見よう!

5日の未明,3時18分頃にはちょうど半分の形となる下弦を迎えます。
上弦の月は夕方などで眼にする機会も多いのですが、下弦の月だと明け方の空に見やすくなるので意外と見ていない方も多いと思いますのでこの機会にじっくりと見てみるのも良さそうです。
いつも見慣れた月とちょっと印象が違う下弦の月・・出来れば双眼鏡や小型望遠鏡などでも見ておきたいところです。
夏休みの時期ですし、ちょうど日曜日の明け方ですので目覚まし時計を3時にセットしてご家族でご覧になってみて下さい!
この頃の月は南東の空で50度くらいの割と高い見やすい位置に見えていますよ!
この時間帯なら東の空にはおうし座やオリオン座など冬の星座も見えて来ている頃です。
早起きついでに一足先に冬の星座もひと目見ておけると良いですね!

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☆ 8月 12日(日)深夜~13日(月)の未明の空でペルセウス座流星群が極大を迎える!!

毎年、8月の11日~13日前後にかけてたくさんの流れ星が見られるペルセウス座流星群!!
今年は特に11日が新月になっているおかげで月明かりの影響は殆ど無い絶好の条件です!
お天気に恵まれれば例年になくたくさんの流れ星が見られそうです!
是非このチャンスに星のきれいなところへ出かけて流星群を楽しんでみたいものですね!
今年の極大予報では日本時間で13日10時頃となっているようですので狙い目は12日深夜~13日未明になりそうです。
数が多い流星群といえば12月のふたご座流星群もありますが、こちらは寒い冬なのでお子さんと一緒に見るなら断然ペルセウス座流星群がお薦めですね!
夏休みでもありますし、街明かりの少ない安全な場所を確保して寝転んでゆっくり見るスタイルが良さそうです!
国立天文台では今年のペルセウス座流星群に合わせて「夏の夜、流れ星を数えよう2018」キャンペーンを行うそうです!
https://naojcamp.nao.ac.jp/phenomena/201808-perseids/

流星群の詳しい観察法や報告の仕方なども載っていますので事前にしっかりと予習をしておいてペルセウス座流星群を楽しんで下さいね!!

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☆ 8月 13日(月) 夕方の西空に月齢2の細い月が見える!

13日の夕方、19時半頃に西の低い空に月齢2の細い月が見られそうです!
11日が新月でしたのでこの時の月は三日月になりますが、意外と細い月の形なのでお天気が良ければぜひ見てみて下さい!
19時半頃には地平線からの高さが5度くらいになってしまうのでなるべく低い空まで見渡せる場所が良さそうです。
細い月の様子は肉眼でもわかりますが、小型でも双眼鏡があるとその細い月の様子がずっとわかりやすくなるのでお持ちの方はぜひ見てみて下さい!
月の左斜め上にはまだちょっと離れていますが金星もありますので一緒に眺めて見て下さい!

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☆ 8月 14日(火) 夕方の西空で月と金星が接近!

前日の夕方、西の低い空に見えてきた月が一晩たって14日夕方には宵の明星の金星と並んだ様子が見られそうです!
ただし今回の接近は両者の間隔が約6.7度くらいなので普通の双眼鏡だとぎりぎり一緒に入るかどうかといったところです。
ですので、今回は並んだ様子は肉眼でゆっくりと眺めて頂ければと思います。
19時頃になれば一番星の金星が見えてくるのでいつもの金星を見ている場所で細い月を探してみて下さい!
この時の月の月齢は3.0ですのでまだまだ細い姿で見えているはずです。
せっかくのチャンスなのでまだ空が少し明るい時間帯に並んだところを見つけておいて、次第に日暮れとなって行く空の明るさや色合いの変化と一緒に月と金星の見え具合の違いも楽しんでみて下さい!

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☆ 8月 17日(金) 七夕の夜に月と木星が接近!

今のカレンダーでも小さな文字で旧暦の日付が書いてあったりします。
8月のカレンダーで17日のところを見ると・・・「七日 旧七夕」なんて書いてあるんですよね!!
実は今年の本来の意味での七夕は8月17日なんです!
今月は11日が新月でしたのでこの日が旧暦の7月1日になります。
そこから数えて七日目になる17日には七日月が夕方の空に見えていることになります。
七夕なんてもうとっくに終わったと思っている方も今年もう1度あらためて願い事を考えて短冊に記してみてはいかがでしょうか??
自分の夢や願い事を見つめ直す良い機会になるかもしれませんよ!

そんな七夕の夜に月を見上げてみると・・月の左下に何やら明るい星がそばに見えているはずです。
その星の正体は・・太陽系最大の惑星 木星です!!
この時の月と木星の間隔は4度弱ほどなので双眼鏡で程良い感じに一緒に眺められそうです。
双眼鏡なら木星の少し下に3等星のてんびん座α星も見られそうです!
月と一緒に見たときにてんびん座α星が何色に見えるか是非確かめてみて下さい!

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☆ 8月 18日(土) 上弦の月!

今月5日の明け方に下弦の月を見られた方はぜひ18日夕方の上弦の月も忘れずに見てみて下さい!
実は今回の上弦の月もタイミングが良くて17時ちょっと前にちょうど上弦を迎えるのできれいな半分の月を見るチャンスです!
空が少し暗くなってきた19時半頃なら南西に見えている木星と一緒に眺めてみて下さい!
また、空の透明度が良ければ双眼鏡なら光っていない半分もうっすらと見える地球照がわかるかもしれませんよ!

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☆ 8月 21日(火) 南の空で月と土星が大接近!

17日には木星の近くに見えていた月も日毎に東へと見える位置が変わってきています。
そんな月が21日夜には土星に約1.5度とかなりの大接近となるようです!
近くに並んだ様子はぜひとも双眼鏡で眺めておきたいところです!
この日の月は月齢10でだいぶ明るくなっているので肉眼だと0等級の土星の方がちょっと目立ちにくくなってしまっているかもしれませんが・・月のすぐ右下を探してみて下さい!
また、せっかくの機会なので双眼鏡で月と一緒に眺めて土星の色をじっくりと確かめてみて下さい!

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☆ 8月 23日(木) 南南東の空で月と火星が上下に並ぶ!!!

先月末の地球との15年ぶりの大接近から3週間ほど過ぎてほんの少し明るさも落ちてきたかなという火星ですが、この頃でもまだマイナス2.3等級なのでまだ木星よりも明るく見えているようです!
そんな火星が23日夜には月齢12の月と6.3度程まで接近して、しかも上下に並んだような姿を見せてくれそうです!
視界の広い双眼鏡なら月と火星を一緒に見られるので、火星の赤い色合いがいっそうはっきりとわかるかもしれませんね!

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☆ 8月 24日(金) 会津そらの会 観望会 19時~

24日夜は恒例の会津そらの会での観望会を開催予定です!
今年は幸運にもお天気に恵まれて、4月から行っている観望会が先月まで4回連続での開催ができました。
8月の観望会も良いお天気になりますように!
お天気さえ良ければ金星、木星、土星、そして火星や月齢13の月も望遠鏡で見て頂けそうです。
是非ご家族やお友達を誘ってお出かけ下さい!

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☆ 8月 26日(日) 満月!

26日夜には満月となる月が見られそうです。
まだ少し空の明るい19時頃には東南東の低い空に見えてきているので肉眼や双眼鏡で月の模様を眺めてみて下さい!
月の模様は東から昇った頃と南の空、そして西の空に見えるときでは向きが違って見えますのでこの機会に是非確かめてみて下さい!
そして今回の満月は21時少し前にちょうど満月を迎えるのでその頃の時間に是非双眼鏡でご覧下さい!
ところで、月の見える大きさはなんとなく見るときによって意外と違っているように感じませんか??
手軽な方法で月の見えている大きさを確かめたいときにはぜひ5円玉を使ってみてください!
そのやり方は・・指先に5円玉を持って、手をいっぱいに伸ばします。
そして片目で見ながら月と5円玉の位置をうまく重なるようにします。
すると・・どんなふうに見えるか?? 
一般的には昇ったばかりの頃の満月はずいぶんと大きく見えていたようなイメージがあります。
ぜひ月の大きさ比べをやってみて下さい!
結果は皆さん自身が実際にやってみてのお楽しみです!!
是非お試し下さい!

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