201801chart

日頃から会津そらの会を応援して下さっている皆様、新年あけましておめでとうございます。
昨年も会津そらの会の活動のイベントや観望会等にたくさんの方々に参加して頂いて大変うれしく思っております。
今年も皆さんと一緒に「はやぶさ2」の活躍や星空の話題などを楽しんでいければと思いますので、
どうぞよろしくお願いいたします。

はやぶさ2と言えば、なんといっても今年の夏ごろには目指していた小惑星「(Ryugu)りゅうぐう」に
到着予定という大きな話題に注目したいですね。
はやぶさ2プロジェクトサイトも更新されて1秒毎に距離が近くなっていく様子も表示されていますので時々チェックしてみて下さい!
http://www.hayabusa2.jaxa.jp/
他にも小惑星探査機はやぶさ2やマスコットキャラクター「はやツー君」のツイッターも最新情報が載るはずなのでそちらもご覧ください!!
https://twitter.com/haya2_jaxa
https://twitter.com/haya2kun

以前は小惑星なんてどれも同じように考えられていましたが・・あの初代はやぶさが探査した小惑星
「イトカワ」やNASAの探査機が接近して撮影したいくつかの小惑星のように、どれもそれぞれに違った特徴や姿をしていることがわかってきています。
はやぶさ2が目指している小惑星「りゅうぐう」はいったいどんな姿を見せてくれるのか・・今から本当に待ち遠しいですね!

宇宙といえば日本人宇宙飛行士の金井宣茂さんが先月17日にロシアの宇宙船ソユーズで国際宇宙ステーションへ出発しました!!
およそ半年にわたる宇宙滞在での活躍にも期待したいですね!
JAXAのサイトでは日本の上空を通過する国際宇宙ステーションの予報がありますので、こちらも時々チェックして地上から手を振って応援して行きましょう!
会津方面からの予報は下記サイトから見れますのでご確認ください!
https://goo.gl/SJVNuG

国際宇宙ステーションは太陽電池パネルを含めた大きさがなんとサッカー場くらいの大きさがあって、太陽光線が反射すると夕方や明け方の空ではマイナス2等級の木星並の明るさで肉眼でも楽に見つけることが出来ますので、是非ご家族やお友達と一緒に捜してみて下さい!
予報は毎日更新されますし、時々軌道変更による予報時間が多少変わることもあるので携帯やスマホにサイトを登録しておいて見てくださいね!!

2018年もまた大きな天文現象も色々とありそうなので今から本当に楽しみです。
会津から見られる予報を中心にご紹介していきたいと思いますのでこちらのブログも時々見ておいてください!

主なものをいくつか挙げておくと
1月31日 皆既月食
7月28日 今年2度目の皆既月食
7月31日 15年ぶりの火星大接近
8月13日 ペルセウス座流星群が好条件!
12月14日 ふたご座流星群が好条件!!

これらに加えて3月後半頃からは夕方の西空で金星が、5月頃からは木星が、そして7月にはまだ環の大きく開いた土星が見えてきます。
昨年も好評だった会津そらの会の観望会も今年4月から再開して行く予定ですのでこちらもぜひご参加ください!!

1月の月の満ち欠けは以下のようになっています。
  2日(火) : 満月 2018年のスーパームーン!!
  9日(火) : 下弦
 17日(水) : 新月
 25日(木) : 上弦
 31日(水) : 満月 ブルームーン&皆既月食

2018年は新年早々の2日に今年1番の大きな満月スーパームーンを迎えます!!
実際に満月となるのは2日のお昼前なので2日未明にも見ておけると良いかもしれません。
さらに1月は31日に2度目の満月(=通称ブルームーン)を迎えたところに皆既月食で赤い月が見られるというちょっと言葉がややこしい複雑な状況になりそうですが、こちらも日本からは非常に好条件で観察できそうなので楽しみです。
下弦から上弦の少し前までは月明かりの影響が少ないので天の川や流れ星を楽しむのに適していますので目安にしてみて下さい!

また、毎月恒例の会津での1月の日の出、日の入り時刻を昨年12月初めや冬至の22日と比べてみると以下のようになりました。(StellaNavigator10/AstroArts.にて会津若松市で計算)

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    月 日      日の出        日の入り  
  12月  1日  6時 33分    16時 25分 
  12月 22日  6時 49分    16時 29分
   1月  1日  6時 52分    16時 36分 
   1月 31日  6時 42分    17時 05分 

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まだまだ寒い冬の季節は続きますが、冬至を過ぎて1月中には次第に昼の時間がちょっとずつ長くなっていくのがわかります。
特に日暮れの時刻が遅くなっていくのが目立っています。
新年を迎えてほんの少しずつですが春に向かっているのだなという気持ちを持ってこの冬を乗り切りましょう!

それではそろそろ2018年1月の主な天文現象を見ていきましょう!!
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☆ 1月 2日(火) 満月&スーパームーン!

2018年が始まったばかりですが・・なんと今年はスーパームーンがすぐにやってきます!!
満月になるのは2日のお昼前なので2日未明か2日の夕方に見るのが良さそうなのですが・・月までの最短距離になるのは2日の明け方なので、どちらかというと2日未明に見る方が良さそうです。
但し、上記の最接近というのはあくまでも地球と月の中心での距離になります。
実際には、私たちは地球の表面上にいますから、月までの距離が近くなるのは月が地平線付近にある時ではなく真南の高い空に見えている頃になります。
地上から月までの距離をStellaNavigator10で調べてみると・・会津では1日深夜の23時12分頃に月が真南に来るので見かけ上の大きさではこの頃が最大となります。
この時間だと満月の約12時間前、まだちょっとだけ左上が欠けている様子がわかるかと思いますが、月の大きさだけならこちらが最大になりそうです。
望遠レンズをお持ちでしたらぜひこの頃に撮影しておくのがお奨めです。
ちなみに2018年で最少の満月になるのは7月28日未明なのでこの時と月の画像を並べて比較すると面白そうです。
以下は2017年の例ですので参考にしてみてください!

2017満月比較
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☆ 1月 7日(日) 未明の空で火星と木星が大接近!!

明け方の空で見えている火星と土星は年明けから日毎に間隔が狭まって来ていて、7日の夜明け前の空では両者の間隔はたったの0.2度程とかなりの接近となるようです。
月の見かけの大きさが約0.5度程度ですから、どれくらいすごい接近か想像できると思います。
せっかくなので最接近となる7日未明だけでなくお天気が良ければその前後数日の間隔が変わっていく様子も追いかけてみたいものです。
夜明けの時間が遅いので見るのは5時半頃でも大丈夫そうです。
5時半頃なら南東の低空にさそり座が姿を見せて来て、そのちょっと右上に見えている明るい星が木星でそのそばで赤っぽく光る星が火星です!
火星は今年の夏に15年ぶりの大接近を迎え大きな話題になると思われますが、今のうちから火星が夜空でどんなふうに見えているのかも時々チェックしてみてください!
今年夏頃の火星は今の木星よりも更に明るく見えるようになるはずです!!

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☆ 1月 11日(木)未明~12日(金)未明 火星と木星のそばに細い月が接近!!

今月7日に大接近となった火星と木星はその後再び少しずつ離れて来ていますが、11日未明と12日未明にはその近くに細くなってきた月が並ぶ様子が見られそうです。
この時の月は11日未明が月齢23.6になります。
月と木星の間隔は11日未明が約6.5度、12日未明で約7.5度とすぐそばにというわけではありませんが近くに火星もありますので肉眼で眺めるには賑やかな様子が楽しめそうです。
こちらも5時半頃が見やすそうなのでちょっと早起きして見てみて下さい!

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☆ 1月 13日(土) 未明の低空で水星と土星が接近!

このところ太陽のそばで見ることが出来なかった土星がようやく夜明け前の低い空に見え始めて来ています。
13日未明にはすぐ隣に水星が並ぶ様子が見られそうです。
但し、こちらは空が明るくなり始めた6時の時点でも地平線からの高度が4度程しかありませんのでなるべく東南東から南東の低空まで見渡せる場所と双眼鏡が必要になりそうです。
この時には木星と火星、そしてその左下に月齢25.6の月があってそのラインを左下に延長した付近を捜してみて下さい!
土星の明るさは0.5等、水星がマイナス0.3等で両者の間隔は約0.8度程で横に並んで見えるようです。
低空まで晴れていないと見れませんが珍しい水星と土星のツーショットなのでお天気が良ければチャレンジしてみて下さい!

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☆ 1月 15日(月) 未明の空で細い月と水星&土星が接近!

15日未明にはこちらもかなり低い空ですが少し離れ始めた水星と土星の近くに月齢27.6のかなり細くなった月が接近するようです。
一番上の月から下側の水星までの間隔は約4.8度でその真ん中付近に土星があるので双眼鏡なら3天体を同時に眺められるチャンスです。
しかも月は新月2日前のかなり細い姿なのでもし見れたらかなり印象的な姿になりそうです。
明るくなりかけた空なので見るにはやはり双眼鏡が必要になりそうですが見てみたいものですね!

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☆ 1月 19日(金) 夕方の空で細い月が見えて来る

今月17日に新月を迎えた月が19日夕方になってかなり細い形で見えてきます!
この日の月齢は2.3なので実際に見るとずいぶんと細い月の印象でしょう。
空が暗くなりかけた18時10分前頃には西南西の空で高度10付近に見えているはずです。
もう少し早めの時間に双眼鏡を使って見つけておくとゆっくり眺められそうです。
夕方の西空が晴れていたら珍しい2日月の様子ぜひご覧ください!

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☆ 1月 24日(木) 上弦前の月

今月は25日朝に上弦を迎えます。
25日夕方だと半分をちょっと過ぎた形なのでおススメは1日前の24日夕方ですね!
ちょうど半分になるホンの少し前の形は意外と印象的なので双眼鏡や小型望遠鏡で見てみてください!

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☆ 1月 27日(土) 夕方の空で月とアルデバランが接近!

27日夕方の空で月齢10.3の月とおうし座の赤っぽく光るアルデバランが接近するようです。
今回の現象は北海道では月にアルデバランが隠されるアルデバラン食があるそうですが、こちら会津では残念ながら月には隠されずにすぐ下を通過して行く様子が見られそうです。
最接近は19時13分頃で、この時の月とアルデバランの間隔はたったの0.3度です!
なので今回の様子を楽しむには双眼鏡は必需品です。
1時間くらい前から5分おきくらいに見ていると月のそばに見えていたアルデバランがちょっとずつ接近して行く様子がわかりやすいでしょう!

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☆ 1月 31日(水) ブルームーン&絶好の条件で見られる皆既月食!!

31日は今月2度目の満月です。ひと月に満月が二回というのは滅多に見られないという意味合いでブルームーンとも呼ばれているそうですが・・今回は青ではなく赤銅食の月が楽しめます。
2018年には2回も皆既月食が起こりますが(2回目は7月28日)31日の場合には全経過を見ることが出来るのに加えて、比較的早い時間に始まるので欠けて行く様子や皆既月食になった様子を観察しやすいので特にお奨めです。
皆既月食は満月だった月が地球の影に入って暗くなる現象ですが今回のように見やすい時間帯に起こるのは貴重な機会なのでぜひゆっくりと見て頂ければと思います。
この日の会津での月の出は16時43分に東北東の地平線から昇ってきます。
眼で見てわかるような欠け始めは20時48分頃(高度45度)と予報が出ていますが実際にはその前から欠けている様子がわかるかもしれませんのでちょっと早めに見始めておいてください!
そして約1時間後の21時51分頃に皆既月食が始まり、23時8分頃まで続き、その後少しずつ元に戻り始めて24時11分頃に元の丸い満月に戻ります。
実際には地球の影の半影に入る19時50分頃から半影から抜ける25時10分までが月食なのですが、肉眼では半影に入ったところではまだ明るさの変化が少ないのであまりはっきりとは分からないのですが、もしお天気が良さそうなら半影に入る前の19時50分よりも前にも1度見ておくと明るさの微妙な違いに気が付くかもしれません。
デジタルカメラでの撮影なら、月が露出オーバー気味にならないように露出をうまく調整すれば半影に入った様子もわかるはずなので、カメラをお持ちの方はぜひ撮影にもチャレンジしてみて下さい!
またカメラをお持ちでない場合でも予め白地のスケッチブックなどにコンパスでいくつか円を書いておいて、時間と共に欠けて行く様子をスケッチしておくと欠けて行く変化がよりわかりやすくなります。
また、皆既月食中も一般的には赤黒っぽい赤銅食と言われますが、毎回明るさや色合いも微妙に違って来るので、7月の皆既月食とも比較する意味でも月の色をしっかりと確かめてみて下さい!
さらに皆既中の部分的な色合いや明るさの変化もあるので双眼鏡で観察してみると面白そうです。
以前見た皆既月食では明るさの微妙な関係からか・・いつもは平面的に見える月がなんとなく立体的な球体というようなイメージで見えることもあるようなのでそんな様子もぜひ注意しながら観察してみて下さい!

寒い時期ですが貴重な皆既月食、ぜひご家族で楽しんでみて下さいね!!

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