《 2017年 2月の 星空案内 》

201702chart
画像提供 アストロアーツ astroarts.co.jp

2017年も2月を迎えました。
2月と言えば1年中で最も寒い時期でもあるわけですが、晴れさえすれば星が最も美しく輝いて見える季節でもありますので寒さに負けずに時々でも夜空を見上げて頂ければと思います。

今月の注目はやはり夕方の空で眩しいほどの輝きを放っている宵の明星の金星でしょう!
昨年から見やすかった金星も3月に入ってからは日毎に見える高さも低くなってしまうようなのでぜひ今月のうちにしっかりと金星を見ておきたいものです。下記の図は2月1日夕方18時半頃、会津での様子を天文シミュレータソフト「ステラナビゲータ」で表示したものです。

20170201地平図

金星の左上には火星と月が見えていますね!
この図の中で金星のところに楕円のようなラインが描かれていますが・・これは金星が太陽の周りを回っている軌道になります。

太陽系の中で地球と金星の位置関係を現した下の図と比較するとわかりやすいと思います。
夕方の夜空で金星を見た時にも、おおよそで構わないので、こんな軌道を夜空に想像しながら眺めてみて下さい!
地球よりも内側の軌道を回る金星がこれから少しずつ地球に追いついて来る様子を想像して、最初の上の図で金星の見かけの位置がどんな風に変化していくのかも予想してみてください!

金星の左上にはまだ火星も見えています。
同じような方向に見えていても下の図を見れば軌道上の位置関係や距離はずいぶん違います。
そうしたこともちょっと頭の隅においてまた眺めてみて下さい!
きっとそれまでとはまた印象が違って見えて来ることでしょうから。
ちなみに2月1日の時点では金星までは約8千万km、火星までは約2億8千万km程の距離になるようです。
太陽系の中もこうしてみるとずいぶんと広いものですね!

20170201軌道図

ところで、今月17日頃には金星がマイナス4.6等級と最も明るく見える最大光度を迎えます。
この明るさはなんと普通の1等星の150個分にも相当する明るさになるそうで、これくらい明るいと見えている位置さえわかれば昼間の空でも見ることができます!
冬場は空気が乾燥して水蒸気の影響も少なくなるのに加えて、実は2月中はもうほとんど最大光度に近い状態が続いているので今月は昼の空に肉眼で金星を見るには願ってもないチャンスなんですね!
昼の空に金星を捜すときのお奨めはやはり金星がほぼ真南にやって来る頃でしょうか??
会津で金星が南の空にやって来る時刻と地平線からの高さを調べてみると以下のようになります。
2月 1日 14時44分 53度
2月10日 14時31分 57度
2月20日 14時10分 61度
2月28日 13時45分 63度

これ以外の日でもだいたいのところは見当がつくはずです。

普段の日にはこんな時間に見るのは無理ですよ・・という方は是非お休みの日を使って捜してみて下さい!
見る時のコツとしては
1.眩しい太陽が建物や木などで隠れている場所で捜す!
2.小型双眼鏡があると見つけやすい(ただしピントは遠くの景色でおおよそ合わせておくこと)
3.なるべく澄んだ青空だと見やすい!
4.南の方角をきちんと確認しておく!
5.握った手をいっぱい伸ばした時の見かけの角度がおよそ10度なので金星の高さをおおよそ見当つけて捜す!

但しくれぐれも双眼鏡などで太陽は絶対に見ないように気を付けて行ってください!!

昼の空にある金星の見え方のイメージとしては『朝方に青空の中で見る白い月を小さな点にしたような感じ』でしょうか?
一度見つけてしまえば昼の空でも意外としっかりと見えるものだということがわかると思います。
ぜひ家の人やお友達と一緒に捜してみて下さい!
昼の空に見つけることが出来れば1番星捜しも楽勝でしょう!!

また夕方の金星も機会があれば時々望遠鏡や双眼鏡で眺めてみて下さい!
望遠鏡なら金星が半月よりも少し欠けたような形をしているのがわかるはず!
そして、これからの時期は金星が地球に追いついて来るので見かけの大きさも少しずつ大きくなってきます!
双眼鏡だと倍率が低いので最初のうちはわからないかもしれませんが2月後半から3月にかけてならピントをきっちり合わせ、なるべく揺れないようにすれば見えるはずなのでそれも確かめてみて下さい!

2月になると夜中には東南東の空には明るい木星がおとめ座の1等星スピカと並んで見えていますので一足先にそんな様子も見ておけると良いですね!

2月の月の満ち欠けは以下のようになっています。
 上弦: 4日(土) 13時19分
 満月:11日(土) 09時33分
 下弦:19日(日) 04時33分
 新月:26日(日) 23時58分

月明かりの無い夜が天の川や流れ星を楽しむのに適していますので目安にしてみて下さい!

また、毎月恒例の会津での2月の日の出、日の入り時刻を1月初めと比べてみると以下のようになりました。
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 月   日    日の出        日の入り     
1月  1日  6時 52分    16時 36分 
2月  1日  6時 41分    17時 07分 
2月 28日  6時 11分    17時 35分 
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寒い冬の季節はまだまだ続きますが、夕方の日没時刻も1月初めに比べると2月初めで約30分、2月末では約1時間も遅くなっていることがわかります。
こうしてみると1日毎に約1分程日暮れが遅くなっていることになり春に向かってホンの少しずつでも季節が変わって行っていることを感じてみて下さいね!

それではそろそろ2017年2月の主な天文現象を見ていきましょう!!
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☆ 2月 1日(水) 夕方、月と火星の接近!!

しばらく前から夕方の空で明るく目立つ金星の左上には赤っぽく輝く火星が見えています。
そんな火星の近くに1日夕方には月齢4.4の細い月が約4度弱まで接近した様子が見られそうです。
この頃の火星は地球からも約2億8千万kmも離れてしまっていますがまだ1等星の明るさで見えています。
そばにマイナス4.5等級の金星があるのでそれほど目立たない感じもしますが・・。
この日は火星が少し目立つような空が少し暗くなってからの様子がお奨めになりそうです。
時間があれば18時少し前くらいから眺めていると空の色の変化とともに印象が変わっていく様子も楽しめそうです。

空がまだ少し明るい時間帯でしたらコンパクトデジカメでも意外と写る可能性があるのでお試しください!
その際には手持ちだとぶれてしまうことが多いので三脚に取り付けるか、あるいは何かの上に置いて、セルフタイマーでの撮影がお奨めになります。
また、家庭用のビデオカメラでもマニュアルで明るさ調整が出来れば意外ときれいに写ったりしますのでこちらも試してみて下さい!
どちらも撮影のポイントは「まだ空の明るさが残っている時間帯に」ですよ!

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☆ 2月 2日(木) 夕方の西空で月と並ぶ天王星!!

普段は明るさが6等星と肉眼でもやっと見えるかどうかという天王星ですが、2日夕方には西空で月と一緒に双眼鏡で眺められる距離に並んだ様子が見られそうです。

今回はなかなかお目にかかれない天王星を見るチャンスですよ!
下の図では外側の丸い円が一般的な双眼鏡の視界で約7度くらいになります。

天王星月接近20170202_1830

天王星の明るさは6等星なので見るのにも、捜すにも双眼鏡が便利でしょう。

2日夕方18時半ごろには月のすぐ右下に5等星の星がくっついていますので明るさの目安になるでしょう。双眼鏡を月に向けて上の図を参考に右上を見ていくと小さな星が三角形を作っているので、その上になる小さな星が天王星になります。

双眼鏡では小さな点にしか見えないかもしれませんが、天王星までは地球-太陽間の約20倍も遠くにあるということを考えて見て頂ければと思います。
ちなみに月からの光が地球に届くには約1.3秒ほどですが、天王星からは約2時間50分もの時間がかかる計算になります。
天王星って遠いですよね。

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☆ 2月 4日(土) 上弦の月&立春!

4日には上弦の月を迎えます。
今月は残念ながら月面Xは見られないようですが欠け際のたくさんのクレーターが連なる様子は双眼鏡でも楽しめるのでお天気が良ければぜひ月に向けて見て下さい!

また4日は暦の上では立春となるようです。
会津ではまだまだ冬の季節が続きますが、日暮れの時間もだいぶ遅くなっているように1日毎少しずつ春に近付いて行っているんだということを頭の片隅に覚えておいて頂ければと思います。

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☆ 2月 11日(土) 満月

この日の満月は9時33分なので夕方月が昇ってきたときには少しだけ欠け始めていますが、空が暗くなった18時半頃に月を見ると左下に明るい星が見えているのに気が付くかと思います。
その星はしし座の1等星レグルスです。
この頃にはまだ2度くらい離れているので肉眼でも楽にわかるでしょうけれど、時間と共に少しずつ接近して行って22時頃には約1度まで接近するようです。
時間を置いて何度か見て見れば次第に近づいていく様子が楽しめそうです。
満月を過ぎたばかりの明るい月なので双眼鏡があると距離が変わっていく様子がさらにはっきりとたしかめることでしょう!

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☆ 2月 14日(火) 深夜におとめ座の2.7等星ポリマが月に隠される!

14日夜には今月の注目の現象のひとつに上げられるおとめ座のポリマと呼ばれる星が月に隠れて再び姿を見せる星食という現象が起こります。
隠れる時間は深夜近くになってからですが、今回は隠れるところと出現するところの両方が比較的見やすい条件で起こるので楽しみです。
今回は月齢17.7の明るい月のそばで起こる現象なことや隠される星の明るさが3等星なので様子を確かめるには双眼鏡は必須で可能なら望遠鏡がお奨めになります。

会津での隠れる時刻予報  23時33分頃
     出現時刻予報  24時52分頃

隠れる1時間くらい、30分くらい前にも見ておくと月からの距離がずいぶんと変化していく様子がはっきりとわかると思います。
また、今回は月の右上の少し欠けた縁から出現する様子が特に見ものでしょう。
暗い月の縁から急に星が見えて来る様子、いつ出現するのかドキドキしながら待っているあの時間もなかなかのものです。
予報時刻はある程度の誤差や見る地点で多少違ってきますので目安として多少余裕を持って見て下さいね!

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☆ 2月 15日(水)月と木星が並ぶ!!

このところ23時頃に東南東の空で明るい輝きを見せている木星の横に月齢18.6の月が並んだ様子が見られそうです。
金星ほどではありませんが木星もマイナス2等級の明るさでかなり目立つ存在なので月と並ぶとやはり夜空で眼を引きます。
ちょうどこの時期木星の近くにはおとめ座の1等星スピカも見えていますので視界の広い双眼鏡なら3天体を同時に眺められるチャンスになります。
おとめ座のスピカは真珠星とも例えられるほど色のきれいな星ですが月と一緒に見ると普段よりもその美しい色合いが引き立って感じられますのでこのチャンスをお見逃しなく!!

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☆ 2月 17日(金) 金星が最大光度を迎える!! マイナス4.6等!!

夕方の空で目立っている金星が17日に最大光度を迎えます。
とはいっても今月の星空案内の最初の方に書いたように2月に入ってからは最大光度とさほど変わりないくらいの明るさで見えていますので今月は肉眼で昼の空に金星を見る絶好のチャンスでもあります。
話には聞いているけれどホントかなと思う方はぜひこの機会に確かめてみて下さい!
最初は双眼鏡を使って見つけて、見える位置を確認した後に肉眼でも試してみて下さい!

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☆ 2月 19日(日) 未明に下弦の月

今月は19日の未明、4時33分にちょうど下弦を迎えるのでこの頃の月をぜひ双眼鏡で眺めてみて下さい!
普段見る機会の多い上弦の月と比べてみると印象が意外と違っていますので。
この時間帯だと南南東の空でちょうど見やすい位置に月が来ています。
また、月の下には夏の星座さそり座もちょうど地平線の上に全体が見えて来ているのでそうした様子も一緒に楽しんでみて下さい!

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☆ 2月 21日(火) 未明の空で月と並んだ土星!!

21日未明には月齢23.8の月が土星と上下に並んだ様子が見られそうです。
今回はちょっと早起きして5時頃が見やすいでしょう!
この頃の土星はさそり座といて座の間で0.3等星の明るさで見えています。
今年の夏は大きく開いたリングを持つ土星の姿が観望会等でも楽しめそうなので今からとても待ち遠しいものです。

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☆ 2月 26日(日) 新月!!

26日には新月を迎えます。
この日はアメリカからアフリカ方面で金環日食が起こるそうです。
日本では残念ながら皆既日食にはなりませんが、テレビニュースなどで現地の日食の様子などが放送されるかもしれませんのでチェックしてみて下さいね!

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☆ 2月 27日(月) 夕空で火星と天王星が大接近!!

今月2日夕方には月と接近していた天王星を見つけるチャンスがありましたが、27日には火星と天王星がほぼ月1個分くらいの距離まで近づく大接近があります!!

こちらも見るには双眼鏡が必要ですが、空が暗くなってくる18時半頃くらいから金星の左上に見えている赤っぽい火星に向けて見てください!
火星の少し左斜め下にポツンと光っている小さな星が天王星です!!
普段はなかなか見つけることも難しい天王星を自分で捜して見られる貴重なチャンスですよ!!

天王星も大きな望遠鏡を使えばほんの少し緑がかった青っぽい色で見えますので見やすくなる今年の秋頃に天文台へ出かけてそうした様子もぜひ確かめてみて下さい!

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☆ 2月 28日(火) 夕方の低空に細い月が見えて来る!!

28日夕方、西空で月齢1.8の細~い月が見られそうです。
18時15分頃くらいから金星の少し左下付近を双眼鏡で捜してみて下さい!

なかなかお目にかかれないくらいの細い月の珍しい姿が見られるかもしれません!!
ちょっと低い空なのでなるべく西の低い空まで見渡せる場所で捜してみて下さい!

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☆ 3月 1日(水) 今シーズンラストチャンス 月と並ぶ金星!!

1日夕方の西空ではほぼ同じ高さに月齢2.8の細い月と金星が並んだ様子が眺められそうです。
今回は両者の距離が約10度ちょっとと少し離れてはいますが・・3月に入ってからの金星は次第に見える高さも低くなってこんな風に夕方の空で月と並ぶ様子は今年これがラストチャンスとなります。
ちょっと離れてはいても空が少し明るい時間帯から次第に暗くなっていく頃に眺められればきっとまた美しい景色となって眺められるはずなのでぜひこちらもカレンダーや予定表にチェックしておいてお見逃しなく!!

下の写真は1月2日16時42分に撮影したものです

201702

また、これを読んでくださった全国の皆様へ。
会津の冬といえば「会津絵ろうそくまつり」☆
地上の蛍と、天の星を眺めに、会津にいらしてくださいね!
http://www.aizu.com/erousoku/


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